岩田翔吉 2度目の世界戦に背水の陣「今回負けて次頑張りますとは言えない。そんなに甘い世界じゃない」
「ボクシング・WBO世界ライトフライ級王座決定戦」(13日、有明アリーナ) 2位のハイロ・ノリエガ(31)=スペイン=との王座決定戦に臨む1位の岩田翔吉(28)=帝拳=が1日、都内の帝拳ジムで公開練習を行った。 【写真】記者会見を行った浜田剛史代表、岩田翔吉、粟生隆寛トレーナー 岩田は2022年11月に当時の王者ジョナサン・ゴンサレスに判定負けして以来、1年11カ月ぶり2度目の世界戦となる。「前回は少し地に足が着いていなかったような感覚があるんですけど、今回は2年前と比べると落ち着いていますし、強度の高い練習量をしっかりケガなくこなして来られたのがすごく自信になっています。自分のストロングポイントは2年前よりすごく伸びているんじゃないかな。ボクシングの練習以外にフィジカルトレーニングの強度を上げて、体がすごく強くなっている。2年前とは全然比べものにならない。勝ちへの執念も2年前とは比べものにならないと思っている」と前回との違いを説明した。 所属ジムの浜田剛史代表によれば、岩田は前回の試合で自分がポイントで勝っていたのか負けていたのかが分かっていなかったという。今回、岩田は「1ラウンドずつ取っていく、チャンスがあればKOを狙っていくことは変わらない。やりたいことをさせずにどういうふうに自分の当てたいパンチにフェイントとか角度とか変化をつけながら、そこは意識してやろうと思っています。相手が何をして来ようが、冷静に自分のやるべきことを遂行していこうと思っています」と試合展開を思い描いた。 今大会には岩田、帝拳を練習拠点にしており互いにスパーリングパートナーも務めているWBA世界フライ級王者のユーリ阿久井政悟、WBA世界バンタム級王者の井上拓真、拓真に挑戦する堤聖也、WBO世界スーパーフライ級王座の防衛戦に臨む田中恒成と、同学年5人が世界戦に臨む。 うち3人は既に世界王者とあって、岩田は「今回必ず彼らと同じ世界チャンピオンになれるように頑張りたい」と、肩を並べることを宣言。 「今回の世界戦のために今まで一番ボクシングに向き合ってきました。今回負けて次頑張りますとは言えない。そんなに甘い世界じゃないと自分でも思っているので、腹をくくって、覚悟を持って全てをぶつけて勝ちたい」と、背水の陣を敷いていた。