好対照の巨人、ヤクルトの補強と伝説の剛腕投手とのお別れ【川口和久のスクリューボール】
瀬戸際の巨人
豪快なフォームからの剛速球と魔球フォークを武器にした村田さん
巨人がソフトバンクの松田宣浩の獲得を発表した。松田は、ここ3年ほど成績的には精彩がないが、右の代打、あるいはサードで岡本和真のバックアップとして計算できる。何より“熱男”と言われる明るさだね。長野久義とともにチームのムードメーカー的存在として、ちょっと暗かった巨人を変えてくれると思っている。 年齢的には38歳の長野に続き、39歳の松田獲得と、課題である野手の若返りに逆行しているのではと思う人もいるかもしれないが、俺は違うと思っている。 彼らの年齢なら、これから何年もスタメンに完全固定というのはあり得ない。実力的に未知数の若手のバックアップや、兼任コーチじゃないけど、技術、メンタルのアドバイスも期待してだと思う。特に常勝ソフトバンクの中心にいた松田の加入は、いろいろな意味でプラス効果があるはずだ。 今の巨人は瀬戸際だ。これまで原辰徳監督の盤石な体制の中で戦い、原監督の中では自分の後任も含め、長期的な視野でチームを見てきたと思う。だけど、今季の4位は痛かった。もし来年も今年みたいなシーズンが繰り返されたら、原さんの進退だけじゃなく、つくってきたものを全否定するような動きになるかもしれない。 そうならないためには優勝は絶対条件だと思うし・・・
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週刊ベースボール