18mガンダムも!巨大ロボの大きさとメカニズムに迫る池袋「日本の巨大ロボット群像」展
1963年にテレビアニメ「鉄人28号」が放映されてから約60年。日本のアニメ文化を代表する “巨大ロボット” をテーマにした展覧会「日本の巨大ロボット群像」が12月21日、東京・池袋のサンシャインシティ 展示ホールBにてスタートした。 【写真】宮武一貴氏(スタジオぬえ)の巨大絵画や『宇宙の戦士』(ハヤカワSF文庫、1977)口絵も! 福岡を皮切りに全国を巡回してきた「日本の巨大ロボット群像」は、日本独自の一大ジャンルとなった「巨大ロボットアニメ」のデザインと映像表現の歴史を「大きさ」や「メカニズム」を軸に造形物、原画、映像などの貴重な資料から解き明かす。 会場では “動くガンダム” など、実物大の巨大ロボットが具現化した例を映像を交えて紹介。続いて漫画、実写ドラマ、テレビアニメ、実写映画など、変化し続ける巨大ロボットの元祖「鉄人28号」の変遷をたどる。さらに「マジンガーZ」(1972-74)、「ゲッターロボ」(1974-75)、「鋼鉄ジーグ」(1975-76)、「勇者ライディーン」(1975-76)、「超電磁ロボ コン・バトラーV」(1976-77)など、70年代に入って最初の黄金期を迎えた巨大ロボットアニメを特集。
この時代にパイロットの「搭乗」、強化パーツによる「強化」、複数メカによる「合体」、さまざまな形への「変形」など、巨大ロボットアニメの “お約束” と言えるフォーマットが完成。その合理的なメカニズムに迫りつつ、メカニックデザイナーの宮武一貴氏(スタジオぬえ)が巨大ロボットをテーマに描き下ろした巨大絵画、「機動戦士ガンダム」(1979-80)のモビルスーツのデザインに影響を及ぼしたロバート・A・ハインライン『宇宙の戦士』(ハヤカワSF文庫、1977)の口絵なども展示される。
「機動戦士ガンダム」コーナーでは、床面に再現した18mのガンダムでその大きさを体感できるほか、デザイン成立までのプロセスや第1話での画面構成上の工夫を解説。80年代には10m以下に設定されたロボットが登場するなど、巨大ロボットはより身近でリアリティーのある存在となり、80年代以降の内部メカの複雑な構造まで表現されたロボットにも注目。90年代には荒唐無稽なデザインに適度にリアルなメカ描写、独自の世界観を持ったストーリー展開のロボットアニメに回帰していく。
巨大ロボットをテーマにした展覧会「日本の巨大ロボット群像」は、サンシャインシティ 展示ホールBにて来年1月13日まで。開館時間は10~18時、料金は一般・大学生2200円、中高生1600円、小学生800円。