日本精機、後付けタイプのヘッドアップディスプレー 2025年2月発売 接続はUSBのみ 価格は2.2万円
日本精機は、後付け用ヘッドアップディスプレー(HUD)の新製品を開発し、2025年2月下旬に発売すると発表した。HUDを手軽に体験できるよう機能を絞り込み、シンプルで使いやすい仕様とした。HUDは運転者の視線上に車速などの情報を表示する装置。視線移動が少なく、安全運転につながるとされるが、日本では欧米に比べ認知度や搭載率が低い。小型車や軽自動車にも装着しやすい後付けタイプを発売することで普及を図りたい考えだ。 18日に都内で消費者向け製品の新ブランド「moado(モアド)」を発表し、その第1弾として後付け用HUD「LumieHUD(ルミエハッド)」を披露した。機能を速度表示に絞ることでコストを抑えるとともに、女性や高齢者にも受け入れられるよう丸みを帯びたデザインを採用した。配線作業も給電に必要なUSB接続のみとした。 装置はドライバーの視点から1.5メートル先に見えるように速度を表示する。サイズは幅121×奥行111×高さ113ミリメートル。価格は2万2千円(消費税込み)で、公式ECサイトやカー用品店などから購入できる。生産は子会社エヌエスアドバンテック(速水敬喜社長、新潟県長岡市)で行い、年間5千個の販売を目指す。 同社によると、世界の自動車用HUD市場は、20年の約1300億円から30年に約3500億円へ2.6倍に成長すると予想されている。日本でも成長の余地があるとみて需要を開拓する。 同社は自動車のフロントウインドーに表示するタイプのHUDを自動車メーカーなどに納入している。佐藤浩一社長は新製品について、「HUDの普及を第一目的とし価格を抑えた。今後は表示機能の追加や製品のシリーズ化を考えていきたい」と述べた。