《ブラジル》気候変動で7州都海岸水没⁈=東京や名古屋、熊本も深刻
ブラジルの海岸沿いの都市が海面上昇による浸水の脅威にさらされており、これにより約200万人が影響を受ける可能性があることが研究で明らかになった。気候変動の直接的な結果としてリオ市、フォルタレーザ市、サルバドール市、レシフェ市、ポルト・アレグレ市、サンルイス市、サントス市の7都市が特に危険に瀕し、当地を代表する有名な海岸が水没する可能性が示されていると21日付メトロポレ・サイトなどが報じた。 同研究は、米国の非政府機関であるクライメート・セントラルが行ったもので、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のデータを使用し、気候変動に関する科学的な知見を基に、海面上昇の影響を受けうる39カ国の100都市のリストをまとめたものだ。同データはCBNラジオによって提供された。
地球温暖化による南極の氷河融解が進み、過去30年間で海面はすでに9cm上昇し、2100年には80cmに達する可能性がある。この問題により世界全体で影響を受ける人口は、総人口の1割にも上る8億人に達するとされている。 しかし、この海面上昇は一様ではない。サンパウロ総合大学(USP)の研究では、サンパウロ州では過去73年間で海面が20cm上昇し、2050年には36cmに達する可能性があるという。 この変化に適応するために、すでに対策を講じている自治体もある。例えば、リオ市はアメリカ航空宇宙局(NASA)と提携し、海面を監視している。レシフェ市では、いくつかの危険地域からの立退が進められており、フォルタレーザ市では、水の進入を食い止めるために地下湖を建設する予定だという。 同サイトの2100年に水没予想地域の日本地図を見ると東京、名古屋市、大阪市、岡山市、秋田県大潟村、新潟市、福岡県柳川市、佐賀市、熊本市など多数の地域が影響を受ける。