映画『グラディエーターⅡ』ポール・メスカルらキャスト4人が来日 橋本愛による花束贈呈も
映画『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』東京国際映画祭 来日スペシャルトークイベントが、11月4日に開催。主演のポール・メスカルをはじめ、デンゼル・ワシントン、コニー・ニールセン、フレッド・ヘッキンジャーが登壇した。 【全ての写真】映画『グラディエーターⅡ』トークイベントに登壇したポール・メスカルらキャスト4人 現在開催中の東京国際映画祭の歴史において、初めて設けられた部門である【Centerpiece/センターピース作品】として招致され、注目を集める本作のトークイベント。集結したメディアとファン100名が待つ会場に、初来日となるメスカル、オスカー俳優のワシントン、前作から主要キャスト唯一の再登場となるニールセン、暴君皇帝役ヘッキンジャーの4人が、客席後方から笑顔で現れ通路の間を下りていくうれしい登場に、割れんばかりの歓声で迎えられた。 メスカルは「皆さんにお会いできてうれしいです。この作品の脚本を読んで、復讐を誓う男が血筋や信念を受け継いで“英雄”になっていく、その変遷の両面を演じられたのは役者冥利につきました」と感無量の様子で挨拶。ワシントンは実に11年ぶりの来日を「非常に楽しみにしていましたよ」と笑顔で明かし、この作品への出演について「5部門ものオスカーを獲得した名作の続編であること、素晴らしいキャラクターと脚本、そして素晴らしい監督(リドリー・スコット)と一緒に仕事ができることが決め手でした」と力を込める。 登壇した4人の中で唯一、前作にも出演していたニールセンは「前作の物語から十数年後が描かれ、ますます贅沢や腐敗がはびこってしまう新しい時代のローマ帝国となった、その変化をリドリー・スコット監督がさりげなく映像の中で示しています。崩壊しつつある帝国に身を置く感覚を観客の皆さんも感じてもらえると思いますし、技術の進化によって彼が本当に描きたかったローマ帝国のありのままをスクリーンで描けるようになったと思います。映像トリックや引き出しの多さによって様々な角度から撮影していきました」と語った。 これほどの大作の撮影現場について、ヘッキンジャーも「360度どこを見渡してもローマ帝国であるようなセットを、リドリー・スコット監督が作ってしまったんです。どこを見てもリアルな世界で、常に8~12台ものカメラが回っていて、すべてのスケールが圧倒的。私の衣装も、一目見て何もかもギラギラの派手さで、これこそ欲や腐敗によって帝国が堕ちていくことを表現するのにピッタリだと思いました」とその凄まじさを振り返る。 本作の予告編でも垣間見られる、劇中で最も迫力のあるアクション“模擬海戦”のシーンが流されると会場は息を呑んだように興奮が広がり、メスカルは「3~4週間くらい、身体がボロボロになりながらアクションを撮影していました。このように大きな船に乗ったり、サイ、ヒヒとも戦った。バトルもレベルアップしているのは技術の進化もありますし、物語としてもさらに大きな使命が懸かっているからで、観客の皆さんにも楽しんでいただくためですね」としみじみ思い返す。 ワシントンは以前にもリドリー・スコット監督とタッグを組んだ経験があり、「本作のほうが楽でしたよ、私は客席からみんなの過酷なアクションを見ているような立場だったので(笑)。監督は“映画の70~80%はキャスティングで決まる”とおっしゃっていて、今回は我々を選んでいただいた。巨匠に全幅の信頼を寄せて俳優陣は演技に集中することができました」とジョークも交えながら監督への信頼を明かせば、ヘッキンジャーも双子皇帝のひとりという役柄のため「皇帝のロイヤルシートは日陰で、優雅に観覧できたのはラッキーで最高でしたよ(笑)」と重ねて会場を沸かせながら、「監督はマルチカメラで全てのアクションを同時に多くの角度から撮影するので、細切れにならず、ひとつの出来事・アクションに対する多くの人間の視点とリアクションを一気に撮影でき、観ているほうも一気に感じ取れるんです」と実際に現場を体験した俳優ならではのエピソードを明かした。