DeNAの平良、右肩痛乗り越えプロ初完封 大歓声浴び「この中で投げるのは幸せ」
DeNA3-0ヤクルト(4日) 九回2死一、三塁。DeNAの平良は、ヤクルトの宮本を空振り三振に仕留めるとたけだけしく拳を握った。右肩痛で戦線離脱も味わった右腕は、プロ初完封で3月30日の広島戦以来となる2勝目をマーク。大歓声を浴びながら、「この中で投げるマウンドは幸せ」とお立ち台で感慨に浸った。 【写真】「平良さんを援護できうれしい」六回、左適時二塁打を放った牧秀悟 猛暑のナイター。連投が続く救援陣のため、「長いイニングを投げたいと思っていた」と懸命に腕を振った。丁寧に低めを突き、テンポよく打たせて取って7安打5三振。同級生の左翼手・関根の再三の好捕にも助けられ、「どんどんストライク先行で行けた」と113球を投げ切った。 開幕ローテーションを勝ち取ったが、調整登板した4月6日のイースタン・リーグ巨人戦で異変を感じた。リハビリ中は股関節周りの可動域を高めつつ、肩に負担のかかりにくい投球フォームを模索。強くなって戻ってきた。 「(変化球の)切れも良くなったし、制球もよくなった」と三浦監督。2021年に受けた右肘の靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)も克服した不屈の28歳は、「前半戦は全く力になれなかった。後半戦1試合でも多く力になれるように頑張っていきたい」とここからの貢献を誓った。(川峯千尋)