韓国政府 救命救急センターに軍医ら派遣へ=「医療体制崩壊」は否定
【ソウル聯合ニュース】韓国で大学医学部の定員増を巡る政府と医師側の対立を受け、各地で救命救急センターの運営に支障が生じていることについて、保健福祉部の朴敏守(パク・ミンス)第2次官は2日、4日から軍医と公衆保健医(兵役の代わりに公衆衛生業務にあたる医師)を患者の受け入れを制限しているセンターなどに配置すると明らかにした。 朴氏は「軍医や公衆保健医などの代替要員を早急に配置する」とし「救命救急センターの運営が一部制限された医療機関に計15人の軍医官を今月4日に配置し、9日からは8回に分けて約235人の軍医と公衆保健医を緊急度の高い機関を中心に集中的に配置する計画」と述べた。 また「救急医療分野の人材流出を防止し、今後の診療能力を強化するために報酬を早急に改善する」と説明した。 さらに、秋夕(中秋節、今年は9月17日)前後の11~25日を救命救急の非常対応週間とし、重症患者や救急患者の診療で生じる支障を最小限にするために総力を挙げると強調した。 一方で政府は、救急医療体制が崩壊しているとする一部の指摘を否定した。 保健福祉部によると、全国409の救命救急センターのうち、406か所は24時間体制で運営されており、このうち受け入れを縮小しているのは27か所と説明した。 先月30日時点で救急医療機関の病床数は5918床で、混乱が生じる前の2月第1週の97.5%に当たる。 ただ、政府の医学部の定員増員方針に反発する研修医が一斉に職場を離脱したことで、救命救急センターに勤務する医師は以前の73.4%に減った。 朴氏は「最近出ている一部の主張のように、救命救急センターの人員が半分以下に減ったというのは事実ではない」と指摘した。
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