熊本市で味噌天神例大祭 参拝客にみそ配る
全国で唯一「みその神様」をまつる熊本市中央区の味噌天神宮で25日、例大祭があった。熊本県みそ醬油工業協同組合(42社)が、県産の麦みそなどを奉納し、参拝客にも配った。 同宮は、713年に国司が疫病の流行を鎮める目的で建立し、疫病は間もなく収束したと伝わる。また、腐ったみそに同宮のササを加えたところ、おいしくなったとの伝説もある。 例大祭では、同組合がみそを奉納。26社がみそ約1キロを250人分用意し、参拝客に配った。娘と参拝に訪れた主婦(90)=西区=は「みそは食べると体が温かくなる。いただいたみそは、みそ汁や炒めものに使う」と話した。 同組合の吉良充展副理事長(56)=高森町=は「後継者不足などから同業者の廃業が相次いでいる。みそを買う際は、県産を選んでいただけるとありがたい」と話した。 味噌天神宮の由来に関する紙芝居の披露もあった。(石井颯悟)