勤続20年の今、ねんきん定期便を見て年金額の少なさに驚いています。定年までの20年で2倍の額になるのでしょうか?
毎年、誕生月に公的機関から送られてくるもののなかに「ねんきん定期便」があります。50歳までの人に送られてくるのは、これまでの納付状況などが記載されたはがきになります(35歳と45歳のときを除く)。 このはがきを見ると「年金額が思ったより少ない」と思うかもしれません。なぜ少ないのでしょうか。
50歳までに届く「ねんきん定期便」の見方
勤続20年というと、大学を卒業してすぐに働きはじめていれば、年齢は42歳くらいになっていると思います。 35歳のときには、「ねんきん定期便」は封書で届いています。基本的には35歳以外のときに送られてくるはがきの「ねんきん定期便」と内容は同じですが、これまでに加入した履歴が詳しく記載されていて、記録漏れがないか確認ができるようになっています。 共通して記載されているのは、これまでの国民年金と厚生年金の保険料納付額、これまでの年金加入期間、これまでの加入実績に応じた年金額です。これに加えて、はがきでは最近の月別状況(直近13月)が、封書ではこれまでの厚生年金と国民年金の加入履歴や、厚生年金の標準報酬月額などの月別状況(全期間)などが、詳しく記載されています。
出典:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)」 ※50歳未満の「ねんきん定期便」はがき(令和5年4月送付分)
50歳未満はこれまでの加入歴を反映
前項の「ねんきん定期便」では、これまでの保険料納付額に対する年金額が反映されますので、「年金額が少ない」と思うのは当然のことといえます。 また、年金額は国民年金と厚生年金で異なります。国民年金は20歳から60歳まで納付すると、令和5年の満額で月額6万6250円、年額79万5000円となります。一方で厚生年金は、受け取っている給与やボーナスの額によって、受け取る年金額が変わります。 給与の金額がそのまま年金に反映されるわけではなく、毎月の給料などの報酬を一定の範囲(報酬月額)で区分した「標準報酬月額」によって等級が決められます。 仮に、年収(給与と賞与を合わせた額)が500万円の場合、報酬月額は41万6667円となり、24等級に当たる「月額41万円」の標準報酬月額が年金を計算する際の基礎になります。