大社高校・石飛監督「生徒の成長をリアルタイムで見られる」 都内学生らに講演、教員の魅力語る
島根など地方の教育職場の環境ややりがいを東京都内の大学生らに伝えるイベントが23日、東京都世田谷区の国士舘大世田谷キャンパスであった。国語教師を務め、今夏の全国高校野球選手権大会で8強入りを果たした大社高校野球部の石飛文太監督が講演し、「生徒の成長をリアルタイム(即時)に見ることができる」と魅力を語った。 【インタビュー】大社高野球部監督・石飛文太 国語教師として気づいた指導法 野球と同じ「自分がどうしたいかだよ」
石飛監督は教師になった理由を「野球の指導者になりたかったから」と語る一方、進学や就職の進路選択を挙げ「一人の人生の大きな岐路に立ち合うことができる職業はなかなかない」と強調した。 生徒の成長を実感した場面として、今夏の甲子園で攻撃時の戦略や選手の起用を生徒と対話をしながら決めたエピソードを交えて紹介。授業や担任、部活動と仕事は多岐にわたり「大変だが、教員をやっていてよかった。やりがいしかない」と言葉に力を込めた。 首都圏の私立大学3年生で、教員志望の吉儀雄太さん(22)=松江市出身=は「(石飛監督は)将来の目指す人物像と合致しており、参考になった」と話した。 教員不足の解消に一役買おうと、山陰中央新報社など4府県の地方紙が主催。講演は約40人が聞き、各府県の教育担当者による個別相談会もあった。