俳優・山中崇史、必死にしがみついた『相棒』芹沢刑事役。現実的じゃない“3人行動”でアピール「それが僕の生き残る道でした」
「お前は絶対に騙される」と言われ…
舞台に加え、ラジオのパーソナリティーとしても活動していた山中さんだったが、テレビや映画など映像の仕事もしたいと思っていたという。 「結局僕は、ラジオを27歳から29歳ぐらいまでやるんですけれど、それで横内さんもちょっと認めてくれたというか。多分、もうちょっとコイツを伸ばしたいと思ってくれていたんだと思うんですね。それで、ラジオが決まってやりはじめてから、横内さんに映像のお仕事もやっていきたいと思っていると相談したんです。 映像のお仕事は、扉座の六角(精児)先輩がもうやってらしたし、そういう話を見たり聞いたりしていたので、『僕も同じようになりたいから、どこか芸能事務所に入りたいと思っている』って言ったんです。 そうしたら、『待て、待て、待て。お前は絶対に騙される』って言われたの(笑)。『芸能事務所って本当に星の数ほどあるんだ。で、実はつい先日も騙された役者がいて大変だったんだよ。お前なんかすぐホイホイついていっちゃうし、信じちゃうからダメ。待て。俺が見つけてやるから』って言ってくれて。 『そこまで言ってくれるんだったら、お願いします』って言ったんですけど、28になっても何もなく、29になっても何もない。だから『本当に僕は所属できるのかな?』なんて思っていたら、30歳のとき横内さんに『お前に事務所を紹介する』って言われて、事務所を紹介してくれたんです。 その事務所の社長が横内さんと仲が良かったので、『引き受けます』と言ってくださって、入ることになったんです。で、チーフマネジャーと一緒に『山中です。よろしくお願いします』って最初に行ったのが、テレ朝の『相棒』のプロデューサーのところだったんです。 それで、最初にいただいたのが『相棒』。2時間ドラマでもやっていましたけど、テレビシリーズ化されて、season1の第1話のスナイパーの役。短い役でしたけれど、それでという形になったんですよね。 そんなふうに事務所を紹介していただいて、プロデューサーにご挨拶に行って、そこからいただいたお仕事というのは初めてでした。だけど、その後別にまた声がかかるわけでもないし、『相棒』という作品に関しては、これで終わるだろうって思っていたんです。 そうしたら、2年目にseason2が始まるってなったときに、また呼んでいただけたんですね。それが今に繋がっているんです」