ジョコvsフェデ死闘を海外メディアはどう伝えたか? ボリス・ベッカー氏は敗者を称えた!
BBCは別の記事として敗れたフェデラーに焦点を当てた記事を掲載した。 「フェデラーはジョコビッチに敗れた決勝で2つのチャンピオンシップポイントを逃したことを『素晴らしい機会を逃した』と振り返った」と伝えた。 今大会中にフェデラーは「ウィンブルドン100勝」と「グランドスラム350勝」という2つの新たな金字塔を打ち立てたが、「こうした記録は選手としてのモチベーションにはつながらない」と語っているという。 「ウィンブルドンで勝つこと、ここで良いプレーを続け、このセンターコートでノバクのような選手相手に素晴らしい観客の前でプレーすること。それこそがモチベーションだ」とフェデラーはコメントしている。 ウィンブルドンで3度優勝しているボリス・ベッカー氏は、「フェデラーのこの2週間のプレーに世界中の敬意を。彼はまだ世界のトップ選手の1人であり、記録となる9度目のウィンブルドンのタイトルを手にするまで、後1ポイントに迫った。彼は男子スポーツ選手だけでなく、すべての男性を代表する素晴らしい存在だ。(37歳という年齢から)試合が長くなればなるほど、ジョコビッチに有利になると我々は試合前に予想していた。だが、ロジャーは第5セットも凄く元気にプレーしていた」と、惜敗に敬意を表した。 元英国1位のティム・ヘンマン氏は、「フェデラーが大きな落胆に襲われることに疑いはない。自分の最も好むコートで彼の最大のライバルを相手に2つのマッチポイントを持ったのだから、なおさら傷つくだろう。彼は感情をうまくコントロールできることを知っているが、これは長く彼の心を痛めることになるだろう」と気配りした。 Yahooスポーツのカナダ版は「ジョコビッチの不屈の精神がフェデラー、ウィンブルドンの観客に対して輝いた」との見出しを取り、この試合を報じた。 「緊張の場面の数々で、冷戦沈着の化身であるフェデラーにとってさえもジョコビッチは冷静すぎた」とし、フェデラーが5-3とリードした第1セットのタイブレークでの4ポイント連取や、第5セットでの2度のマッチポイントを退けたジョコビッチのプレーぶりを伝えた。 また「2011年の全米オープン準決勝で、フェデラーは第5セットで5-3とリードしたサーブゲームで2つのマッチポイントをつかんだ。ジョコビッチはリターンのウィナーとフェデラーのフォアハンドのミスを誘った。彼は、このゲームを取り、その後3ゲームを連取して勝利を収めた。2010年にも、彼は同様の試合を第5セットで起こしている」と土壇場でのジョコビッチの勝負強さを紹介した。 そして、「この何年か、ジョコビッチは他人の興をそぐ役割を強いられてきた。テニスファンが本当に好んできた選手たちは、フェデラーとラファエル・ナダルだった。1人は気品と卓越さ、もう1人は、ありのままの情熱と勇気をもって観客の声援を勝ち取ってきた。この2人に対し、ジョコビッチは、観客とのつながりをあまり持てない冷淡な選手と見られてきた」とジョコビッチが不人気だったことを説明。 「だが、もう彼を無視することはできない」とし、ジョコビッチの16度目のグランドスラムタイトル獲得で、フェデラーの優勝回数に4勝、ナダルに2勝に迫ったことと、彼の5度目のウィンブルドン優勝は、ビヨン・ボルグに並び、ピート・サンプラスの7度、そしてフェデラーの8度を追う数字であることを紹介した。