正月野菜求めにぎわう 〝素朴な朝市〟アマンディ市 地元の農産物人気 鹿児島県奄美市笠利町節田
鹿児島県奄美市笠利町節田のひと・もの交流プラザ(味の郷かさり)で22日、年末恒例の「第43回アマンディ市」が開かれた。時折強い風が吹き雨も降る中、島内各地から新鮮野菜や観葉植物など地元の農産物を求めて多くの人が訪れた。特設ステージでは、節田小学校児童の「アマンディ太鼓」やシマ唄が披露され、餅つき体験や初開催のモルック大会などもあり、午後3時頃までにぎわいは続いた。 春の大型連休と年末の年2回開催。特にこの時期は、正月料理に使う野菜や墓参り・仏壇用の切り花を求める客も多いという。 「味の郷かさり」もにぎわい、農家が納品したばかりの地元産のニラやフル(ニンニクの葉)などを買い求める客が店内を埋めた。 同町平集落から訪れた大山美和子さん(94)と、親戚の大山シゲ子さん(83)は「野菜は自分で作っているが今年は大きくならない」と話し、ニンニク、ダイコン、サラダ菜などを買い求めていた。 キャッサバ栽培に取り組む「星野フルーツファーム」の星野芳彰代表(45)は、「ポテトチップスに加工したものをテスト販売している。生イモとしてカレーの具材などに使ってもらえるよう提案していきたい」と意欲を示した。 実行委員の楠田哲さん(56)は「マルシェという形のしゃれた市が増えてきたが、アマンディ市は、昔ながらの素朴な朝市の風情を残し、続けていきたい」と語った。