タクシー強盗の後に「飲み放題」で無銭飲食、盗んだ自転車でひったくりも…男に懲役5年判決
JR広島駅近くでタクシー運転手から金を奪ったとして、強盗罪などに問われた無職の男(41)(広島市西区)に対し、広島地裁は26日、懲役5年(求刑・懲役7年)の判決を言い渡した。後藤有己裁判官は「車外に逃げ出した運転手を追いかけるなど、強盗への強い意思がうかがえる」と述べた。
判決によると、男は6月23日昼、乗車したタクシーの男性運転手(70歳代)の首元にはさみを突きつけ「金を出せ」「ええけぇ出せ、刺すぞ」などと脅して約1万2000円を奪い、運賃1630円を支払わずに逃げた。
さらに同日夜から翌24日朝まで、広島市中区の店でカラオケ部屋や飲み放題メニューなどを利用して無銭飲食した。24日昼には、同市南区の駐輪場から持ち去った自転車で、同市中区の路上で女性の乗った自転車の前かごから追い抜きざまにハンドバッグをひったくった。
後藤裁判官は「金銭に窮した原因は主にパチンコでの浪費で、他者への迷惑よりも自己の欲求を優先していると言え、強い非難が向けられる」と指摘した。