日本とマレーシアでこんなに違う「学校」事情。義務教育という概念がない!?
朝食も学校で!?マレーシアのお弁当事情は?
マレーシアの学校には日本のような給食はありません。が、小学校でも学食があって、利用するかどうかがそれぞれの判断に任されているのは、ベジタリアンなど文化的・宗教的な理由で食事の制限がある子もいるから。こういうところもまた、多民族国家のマレーシアならではといえるでしょう。 学校にもよりますが、学食では好きなおかずを自分で選びます(お弁当スタイルで全員同じメニューの学校もあります)。盛りつけは子どもの年齢に応じて大人がサーブするようになっていて、好きなものだけをたくさん取ったりしないよう配慮されています。 メニューも日替わりで中華・洋食・マレー料理といったように変化をつけている学校が多いので、子どもたちがいつもメニューにわくわくしているところは日本の給食と似ているかもしれません。 日本と違うのは、学食では朝ごはんやスナック菓子なども売られていること。もともと外食文化ゆえに、朝食を外ですませることは珍しいことではありません。また、小学校でもお昼前におやつの時間を設けている学校もあり、まめにちょこちょこ食べるイメージです。 とくに小学校では学校にお金を持っていくなんて? と不安になりますが、私立の学校ではプリペイドカードを導入するなどしている学校が多く、トラブル防止に努めています。 低学年のうちから自分で食べたいものを選び、持っているお金でなにをどのくらい買えるのかを考えることで金銭感覚を身に着け、栄養について自ら考えることができるようにもなるのだそうです。
インターナショナルスクールも一般的
インターナショナルスクールは英国系、カナダ系、豪州系、また、中華系やドイツ系などもありバラエティ豊富です。寄宿学校も多く、地元の人でもわざわざ寄宿生活を体験させることがあるそう。私立校に通わせる感覚でマレーシア人の子女も多く通います。 言語的なポイントももちろんですが、国際バカロレア機構の教育プログラムに準じて教育を行う学校も多く、海外の大学の入学資格を得る目的でインターナショナルスクールを選ぶ人も少なくありません。 さらに、海外の名門校の「マレーシア校」があることも特徴的。たとえば、英国のキャサリン妃の母校・マルボロカレッジの唯一の海外分校がマレーシア南部のジョホールバルにあり、寄宿舎もあるので周辺諸国からも入学希望者が押し寄せています。教師も英国人が多く、まさに英国式の教育が受けられるわけです。 このほかにも英国式の教育を取り入れているインターナショナルスクールが多く、これは英国が旧宗主国であることも大いに関係しています。