9月26日、静岡地裁で再審・無罪判決を受けた袴田さんの弁護団が、検察に控訴しないよう要望しました。控訴の期限は10月10日です。 58年前、旧清水市で一家4人が殺害された事件で、死刑が確定した袴田巌さんの再審＝やり直しの裁判で、9月26日、静岡地裁は無罪判決を言い渡しました。 10月1日、袴田さんの弁護団は、10日に控訴期限を迎えるのを前に、静岡地検に対し控訴しないよう申し入れをしました。また、都内で9月30日に開かれた会見で、袴田さんの姉・ひで子さんは、改めて無罪判決の喜びを語りました。 （袴田 ひで子さん・91歳） 「こんな事件があったから、めそめそしちゃいけないと思って我慢していたし、めったに涙を見せることはなかったが、今回の裁判で無罪ということを聞いたときに、うれし涙があふれ出てきた」 また、裁判所が、捜査機関による証拠の「3つのねつ造」を認定したことについて、小川秀世弁護士は。 （小川 秀世 弁護士） 「ねつ造をした当事者はほとんど亡くなっている。現実的な問題と して責任追及できない。そういうことができないような刑事手続きに直していかなければな らない」 10月10日までに検察側が控訴しなければ、袴田さんの無罪が確定します。