KABA.ちゃん 性別適合手術を受け戸籍上も女性に 常に貫いてきた“自分らしい生き方”とは
■順風満帆な芸能生活 プライベートでは…
KABA.ちゃん:仕事のKABA.ちゃんっていうものに関しては全然問題はなかったんですけど、逆に恋愛しづらくなりました。やっぱりどうしてもバラエティーで見るKABA.ちゃんっていうキャラクターが強すぎるから、イコール恋愛に結びつかない。 森アナ:嫌な気持ちしたなって思い出はありますか? KABA.ちゃん:恋愛して告白するじゃないですか。すると「俺はゲイじゃないから」とか「俺はそっちじゃないから」って言われるのがつらくて。私はそういう意味で好きになったわけじゃない。やっぱり「女性として見てほしい」、「女性として扱ってほしい」みたいな思いがずっとあって。
■2016年に性別適合手術 戸籍も女性に
森アナ:どうしてそのタイミングで決断をしようと? KABA.ちゃん:姉が乳がんになって。その時姉に会いに行ったら、当時まだ永次って名前だったんだけど「永次も本当後悔しないように生きてね」と言われた言葉がすごく重くて。「後悔しない人生って何だろう」って考えるようになったんです。ふと恋愛のことがよぎって、「そうだ、私恋愛になるといつも女性として見てください、女性として扱ってくださいって押しつけていた」、元をたどると「小さい頃から私は女の子だと思っていたな」って。男性から女性になるっていう、人生をまるっきり真逆に振り切るわけじゃないですか。そこの不安もあったんですけど。 森アナ:ご自身の恋愛のこと、お姉さんの言葉、そういったものが複合的にKABA.ちゃんの背中を押したんですね。
■感じた時代の変化「コンプライアンス的にちょっとアウトなんで」
不安を抱えながらも固めた決意。性別適合手術を受けるまでには、約6年かかりました。戸籍も変更し、法律上も女性に。一華という名前は両親とお姉さんが考えてくれたといいます。しかしこの頃ーー。 KABA.ちゃん:世の中的にこういう(セクシュアリティーに関する)ことに触れると「コンプライアンス的にちょっとアウトなんで」って言われ始めていた時期。 森アナ:7~8年前? KABA.ちゃん:そうですそうです。私が女性になったことで性的なことに触れるのがタブーな感じになりつつあったというか。そうすると私も今まで決まっていた仕事が流れたりとか、実際にも制作をしている方たちから「やっぱバラエティーじゃいじりにくいんだよね」って直接言われたこともあるし。「え、いじらないとテレビには出られないの?」みたいな。 森アナ:いじるって何なんでしょうね。 KABA.ちゃん:「いじらなくて成立しません?」って、私は女性になった人間からすると思うんですけど。このままだとらちが明かないし、何か自分で行動にうつさないと、と思って。