最大27店舗! バルセロナにも出店!? 林家木久扇が「木久蔵ラーメン」を始めた経緯を語る
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、笑福亭鶴瓶さんと林家木久扇さん。ここでは、木久扇さんが考案した「木久蔵ラーメン」の歴史を振り返りました。
◆スペインにも出店していた!?「木久蔵ラーメン」の歴史
鶴瓶:なぜ木久蔵ラーメンを作るに至ったんですか? 普通、噺家が(ラーメン店を出すなんて)考えないでしょう? 木久扇:もともと私は、工業高校の食品化学工業課程っていうところを出ているので、友達がみんな食品関係なんです。 鶴瓶:なるほど。 木久扇:パン屋さんとかハム屋さんとかに(同級生が)いるわけです。それで、学校の総会の帰りに2次会があって、みんなで集まって酒を飲んだときに、ワイワイやるのが楽しいから「自分たちの店を出そう」という話になったんです。 ちょうどそのとき、横浜にあまり繁盛していない喫茶店があって。友達の世話でそこを店ごと安く借りて、みんなで始めたのが1軒目です。 鶴瓶:木久蔵ラーメンの? 木久扇:そうです。そうしたら、そこでやっているのがいろんなスポーツ新聞に大きく載ってね。 鶴瓶:そのときは、もう「笑点」(日本テレビ系)に出てはったでしょ? 木久扇:ええ。「笑点」をやりながら。 鶴瓶:そりゃもう、えらい宣伝になるやないですか? 木久扇:そうしたら、売れていないラーメン屋さんの人から「のれんに『木久蔵ラーメン』という名前をお借りしたい」って結構(問い合わせが)来たんですよ。 だから、麺とスープは友達に作ってもらって、それを配達することで利益を上げることができて……だから一時期お店が27軒あったんです。 鶴瓶:27軒! フランチャイズで? 木久扇:そうです。それで海外にも……。 鶴瓶:海外にも!? 木久扇:ええ、スペインのバルセロナで。オリンピック前に1年間やったんですけど、すごい赤字(笑)。 鶴瓶:そりゃそうでしょ(笑)。スペインの人なんて「木久蔵ラーメン」って知らないんじゃないですか? 木久扇:面白がって出したんですけど、やっぱり調査不足でね(苦笑)。バルセロナは火山灰地の上にできている街だから、水道水が白濁していて飲むと下痢になるような水で……だから、飲み水はフランスから買っていたんですね。 それに、スペイン人って猫舌が多いんですよ。だから、アツアツを出しても、しばらくどんぶりを見て、ときどき指を入れて様子を見ているんですよ。それだと(麺が)伸びちゃっておいしくないじゃないですか(苦笑)。 鶴瓶:そりゃそうですね(笑)。 (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」放送より)