【DeNA】牧秀悟「やり返してやる」腹の底からほえた!延長11回、サヨナラ呼んだ同点打
<DeNA4-3広島>◇5日◇横浜 二塁に達したキャプテンは腹の底からほえた。球団史上最速の主催62試合で動員200万人に達した夜、歓声と共鳴した。 【写真】広島に勝利しタッチを交わすDeNA牧(中央)と三浦監督(左) 11回表に1点を勝ち越されたその裏だ。無死一、二塁からDeNA牧秀悟内野手(26)が左中間へ同点の適時二塁打。広島松本のカットボールだった。「(先頭で)佐野さんが出てくれて、TA(オースティン)が粘って(四球で)つないでくれて、必死に打とうと思った結果」。2人の気持ちを受け止め、気持ちで打った。 「やり返してやる。チームのために」。必死さの理由があった。二塁守備では1点リードの5回に悪送球。失点にはつながらなかったが「迷惑をかけている。エラーして変な流れをつくった。ああいうところから逆転まで行かれてしまった」と悔やみきれなかった。最後にお膳立てされた名誉挽回のチャンスをものにした。こうなれば、流れはDeNA。2死満塁で伊藤がサヨナラの押し出し四球。ヘルメットからしたたる冷水は、歓喜の印だ。 先月27日に牧が呼びかけ、残り1カ月「勝ち切る覚悟」がチームスローガンとなり、連勝が続く。首位だった広島に3タテを食らわせ、今季2度目の6連勝。Aクラスはもちろん、頂点だって見える。一体感を問われ、牧は言った。「最初から最後まで、スタメン以外の人も声をかけてくれるし、テレビで見えないぐらい裏で準備やってます」。誇らしげに話す後ろにはポスター。スローガンとともに、こうも書いてある。 「全員、立役者」 みんなでつかんだ白星に「勝ち続けないといけないんで」。覚悟は続く。【古川真弥】 ○…中川颯がプロ初ホールドを挙げた。2-1の7回2死から1点を返され、なお一、二塁で登板。末包を3球で追い込むと、最後は外のスライダーで空振り三振で切り抜けた。サブマリンの特性を生かした右の大砲斬りで「ハヤテ!」コールを浴びた。昨季限りでオリックスを戦力外となり、今季からDeNA入り。三浦監督は「どんなところでも準備してくれている」とねぎらった。