『マダム・ウェブ』吹替版、萩原聖人は“ベン”役 ヒントは「とても重要な言葉を残した人」
本編を改めて鑑賞した大島は、「正直な話、自分の声を2時間聞くって苦痛ですね」と苦笑い。その理由として「自分の発する声と、フィルムに乗っている声が全然違って。しかもスタジオで収録するのってワンシーンずつ録っていく作業だったので、フルで完成したものを観た時に、反省点はいろいろあったんですが、それでも参加させていただいて本当に光栄なことだなと思いました」と正直な思いを吐露した。 そんな大島を笑顔で見守っていた潘は「実はわたし、大島優子さんとは13年前に、実写の映画(『櫻の園』)で共演させていただいて。13年ぶりにお会いすることができて。わたしはそのときがフィルムのデビューというか。一般公募で受かった映画だったので、現場のムードメーカーだったのを覚えていまして。会えてうれしかったのと、後半でキャシーを助けるシーンがあったので、その時のありがとうを返せたらいいなと思って。勝手ながらうれしかったです」とその思いをせつせつと語ると、大島も「ありがとう!」と感激した様子。
それを聞いていたファイルーズは、大島の声優ぶりに感激したことを付け加える。「キャシーの安心感が本当にすごくて。大島さんのお芝居でここは特にいいなと思ったのが、前半のキャシーはけっこうけだるそうというか。仕事は一生懸命やるけど、人生の目標があるわけではないという女性なんですけど、それから自分の目的意識を見つけて。どんどん成長していく過程が本当にすばらしくて。2時間の映画なんですが、一生分のキャシーを観ているような、すごく説得力のあるお芝居で、感銘を受けました」
ファイルーズの言葉を聞いた大島は、感激した様子で「すごい世界が優しいと、いいなと思いました。ファイルーズさんの言葉に、わたしの心は本当に救われました。ありがとうございます」と感謝のコメントとともに二人はハグ。観客も優しいまなざしで、そのやりとりを見守っていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『マダム・ウェブ』は2月23日全国公開