「光る君へ」成長著しい敦康親王に驚き 演じるのは歌舞伎界のプリンス!
千之助は人間国宝の片岡仁左衛門を祖父に持ち、2004年歌舞伎座で4歳にして初舞台を踏んだ。学業と歌舞伎を両立しながら数々の舞台に出演し、12歳から勉強会として自主公演「千之会」を主催。近年はテレビドラマや映画などフィールドを広げ、初の映像作品となったWOWOWドラマ「黒書院の六兵衛」(2018)では明治天皇に。今年は、「北の国から」シリーズの演出で知られる杉田成道が監督・脚本を務めたドラマ「橋ものがたり 約束」で主演を務め、期間限定で劇場公開。大ヒット映画『九十歳。何がめでたい』では、草笛光子演じる主人公の作家にグイグイ売り込む現代っ子の若手編集者役で強烈なインパクトを放った。そのほか映画では『メンドウな人々』(2023※主演)、『わたくしどもは。』(2024)などがある。
活躍は国内にとどまらず、2017年にはペニンシュラ・パリで歌舞伎舞踊を披露し、世界的写真家マリオ・テスティーノの被写体に抜擢されるなど、海外にも活躍の場を広げている。
出演発表時には千之助が、自身の出自を役に重ねながら「光源氏のモデルという説のある敦康親王を演じさせていただけること心から光栄に思います。僭越(せんえつ)ながら、僕自身も家を継ぐというような環境に長男として生まれた身ということもあり、敦康親王も長男としてお生まれになり、本来ならばそのまま皇太子になられるはずが、人々の思惑、また世の中の流れによって、悲劇的な運命をたどられる生涯であったと思います。ただ、悲劇的であったと言いましても、父上や2人の母上をはじめ、いろいろな方に愛されて育った方だと思っております。短い生涯でしたが、そのかけがえのない愛をもらった敦康親王の美しい人物像を僕自身、精いっぱい勤めさせていただきたいです」とコメントを寄せていた。(石川友里恵)