座面だけ極上な座布団型ラグ。なんなら座布団だって。
いつかは肌触り滑らかな大きなラグを床に敷いて座って、日々を送りたい。でも今の僕の小さい部屋にはデカいラグはふさわしくないし、自分のお尻が快適であればいい。ミニマムな座布団型のラグを探してみればいいものがあった。例えば『銀座たくみ』で見つけた椅子敷の最高峰とかね。本来椅子に敷いて使うものだが、床に敷いたっていい。 【POPEYE Web】部屋に関する記事はこちらから!
1. Knotting Rag by Maya Kato 27,500yen
これは、民藝好きなら誰もがいつかは欲しいと願う椅子敷。その織りは1953年に開校した織染の基礎を1年間住み込みで学ぶ学校、倉敷本染手織研究所で最初に学ぶ技法ノッティング織。経に木綿糸を張り、ウールの糸束を結びつけているから分厚く、長時間座ってもお尻が痛くならない。しかも、30年は持つという丈夫さを兼ね備える。手掛けたのは、その学校の卒業生である作家、加藤麻矢さんだ。
2. Sheepskin Seat Cushion Moonlight by Skandilock 6,900yen
〈アルテック〉の名作「スツール60」にぴったりの椅子敷。シープスキン製で、座るとその滑らかさにびっくり。というのも、スウェーデン南部に位置するスヴェンユンガを拠点とするシープスキン工房スカンジロックが、1930年代から続く独自の加工技術でなめしているから。そのクオリティをアンダー7000円で体感できちゃう。
3. Crafton Cushion – No.5 by YAMAGATA DANTSU 16,500yen
山形出身の『ブルペン』庄司慎吾さんが教えてくれた、P65にも登場する〈山形緞通〉。この小さなじゅうたんは、羊毛の密度が高い手刺緞通を直径38.5㎝の丸いクッションにしたもの。椅子にのせて使うこともできるし、床に敷けば座布団代わりにも。お尻から山形のぬくもりが伝わってくる。
4. Sashiko Zabton by loomer 24,200yen
座布団にしてはモダンなこちらは、尾州の機屋タッカと〈グラフペーパー〉のディレクター南貴之さんによるブランド〈ルーマー〉から。ブランドオリジナルの刺し子生地は滑らかな肌触りでありながら、中綿の配合にもこだわっているので座り心地も極上。しかも、注文後に座布団職人が仕立てるハンドメイド品なのだ。 photo: Kazuhiro Kobayashi, Reiko Toyama, styling: Yusuke Takeuchi, text: Ryota Mukai, Neo Iida, Shintaro Kawabe(2024年3月 923号初出)
POPEYE Web