50代の母のパート先での昼食が「おにぎり2個」でした。「もう年だし節約になるから」とのことですが、本当に足りるのでしょうか? 仕送りなどすべきですか?
食料品の値上げが止まらない中、食費を少しでも節約したいと考える人もいるでしょう。しかし、もし家族が「節約のために」と少ない食事量で過ごしていたら不安になってしまうかもしれません。 今回紹介するのは、50代母親のパート先での昼食がおにぎり2個で心配だという人からの相談です。母親は「もう年だし節約になるから」と話しているそうですが、本当に節約になるのでしょうか。また、栄養的に問題がないのかも解説します。 ▼職場のランチ代節約したい!「おにぎり」だけは栄養的にNG? 節約効果も検証
平均昼食代と弁当持参率は?
株式会社SBI新生銀行が20~50代の男女を対象に行った調査によると、男性会社員の平均昼食代は624円、女性会社員の平均昼食代は696円です。男女ともに自宅から手作り弁当を持参する人の割合が最も高く、男性で34.5%、女性で48.8%となっています。
手作りおにぎり2個にかかる費用
続いて、手作りおにぎり2個を作るための費用を見ていきましょう。手作りおにぎりにかかる費用は、使用する白米の量や入れる具材によって大きく異なります。一般的なコンビニおにぎりに使用されているご飯の量は100~110g前後なので、これを参考に今回は1個あたり100gのご飯を使用すると仮定します。 農林水産省の公式ホームページによると、1合(約150g)の精米を炊くと約340gとなり、1合でおにぎり3個程度が作れる計算となります。つまり、おにぎり2個に必要な精米の量は約100gです。 「小売物価統計調査(動向編)2024年1月」によると、うるち米(コシヒカリ以外)の東京都区部小売価格は5kgあたり2283円です。1kgあたりの価格は456.6円、100gあたりの価格は約45.7円となります。よって、手作りおにぎり2個にかかる米代は約45.7円です。海苔や具材の費用をプラスしても、おにぎり2個で100~150円程度で作れるケースが多いでしょう。平均昼食代と比較すると大幅に節約できていることになります。
栄養的に問題ないのか
一般的に年齢を重ねると食べる量が減るといわれていますが、当然個人差があります。高齢者でも多く食べる人はいますし、逆に若くても小食な人はいます。昼食がおにぎり2個で満足できる人も多くいるため、本人が足りると言っているなら問題ないでしょう。 続いて栄養面ですが、おにぎりは炭水化物が多く、栄養バランスがよいとはいえません。具材に魚や肉を入れることでたんぱく質は摂取できますが、量が少なく野菜も不足しやすいでしょう。ただし、昼食で十分な栄養が摂れなくても、朝・晩の2食や間食で補えば大きな問題はありません。