ノアの1・1日本武道館に参戦! 初来日したWWEの大巨人オモスに聞く「ジャンプを毎週読んでいる」 参考にしたのは「ムタと馬場」
「プロレス・ノア」(25年1月1日、日本武道館) GHCタッグ王者の丸藤正道、杉浦貴組に挑戦するTEAM2000Xのジャック・モリスのパートナー「X」が、米WWEのオモスであることが28日、明らかになった。この日、都内で開かれた記者会見に合わせて初来日し、姿を現した。 記者会見ではコワモテに振る舞っていたオモスだが、終了後は報道陣の取材に対し、「状況に応じて話す態度は変わってくるので、スイッチが入ればTEAM2000Xのオモスになるけど、普段は普通に会話をするよ」と、知的で親しみやすい素顔を見せた。 オモスはナイジェリア出身で、2008年に渡米。南フロリダ大学タンパ校時代はカレッジ・バスケットボールのNCAAディビジョン1で活躍し、スティーブ・カーン(ファビュラス・ワンズ)にスカウトされてプロレス入りした。 本人に確認したところ、体格は身長2メートル21センチ、体重179キロ、足は36センチの超ビッグサイズ。必殺技はダブルチョークボム(ネックハンギングツリーボム)で、アンドレ・ザ・ジャイアントやビッグショーといったレジェンドの後を継ぐ存在だ。 バスケからプロレスに転向した理由を「バスケを続けてはいたけど、限界のようなものを感じていた。ナイジェリア国籍で、イミグレーションのビザの問題もあり、バスケを続けるのが難しくなっていた時期もあったんだ。そんな時、スティーブ・カーンに出会って、トライアウトを受けて、プロレスの道に進むことになった」と説明。 初来日にあたっては「MVPとジ・アンダーテイカーからアドバイスを受けた」という。 特に「アンダーテイカーは僕のメンターで、全てにおいて話を聞いている。人生についても、友達として、いろんな話をよくするんだ。彼はプロレス界での父親、兄のような存在なんだよ」と、師弟関係を結んでいる。 「日本のプロレスも大好きで、大ファンだ」といい、「今まで組んでいたAJ・スタイルズも日本でずっと活躍していたし。印象に残っている日本人選手はグレート・ムタかな。プロレスに対応するのは難しいかなと思っていた時期があったんだけど、AJにどうしたらいいんだろう?と相談したら、ムタを見ろと言われたんだよ」と、ムタの映像でプロレスを学んだと明かした。 また、日本の伝説的なジャイアントも参考にしているという。「ジャイアント馬場(の試合映像)もよく見た。動きに無駄がないところが、すごく参考になると思っている」と、先達から貪欲に学んでいる。 オモスがWWE以外の団体に出場するのは今回が初めてになるが、「試合するということ自体は同じだと思っているので、不安はない」ときっぱり。日本武道館では「今生きている最高のジャイアントだと見せつけたい」と意気込み、GHCタッグ王座を奪取したら「同じプロレスだから、WWEで防衛戦をするのもいいんじゃない?」と青写真を描いて見せた。 初めての日本では「なんでも挑戦したい。ハッハッハッ!本当に小さい頃から日本に来たいと望んでいたので、できることはなんでもやりたい。日本で試合をしたことがある選手たちはとてもエンジョイしていい経験をしたと思うし、私もそうしたい。得られるものは全て得たい」と、積極的なところを見せた。 ◇ ◇ プロレスのみならず、日本や日本文化にも以前から関心を抱いてきた。 「来る前にオンラインでいろいろ見ていた通り、クリーンでビューティフルな国だと思う」 日本のアニメが大好きだといい、「僕のヒーローアカデミア、鬼滅の刃、ダンダダン、呪術廻戦…好きな作品がいっぱいある。漫画家も好きで、バガボンド、スラムダンクの井上雄彦」とお気に入りを列挙。「小さい頃からアニメは見ている。今は少年ジャンプのアプリをスマホに入れていて、毎週読んでいるよ。ページの開き方は日本と同じ形式で、英語で書かれているんだ」というから筋金入りの愛好家だ。 日本のアニメや漫画が好きな理由を「ストーリーテリングが好きだし、アートスタイル(描写)も。アニメになると、色彩が豊かになる」と説明し、「滞在中、漫画やアニメのショップに行きたいな」と熱望していた。