芸歴20年以上のベテランも! アカデミー賞2024「初受賞」の6人をおさらい
おそらくアカデミー賞を受賞することは、映画産業に携わるすべての人にとって、いつかは勝ち取りたい最高の栄誉のひとつ。新人がデビュー作で受賞するのは、極めてまれなこと。 【アカデミー賞2024】豪華セレブたちのレッドカーペットドレスを総覧! さらに、業界に入って10年以上たつ人たちでも、それほど多くが受賞しているわけではない。デビュー作での受賞を果たしたのは、『それでも夜は明ける』で長編映画デビューを飾り、2014年の助演女優賞に輝いたルピタ・ニョンゴが最後だ。 2016年に『レヴェナント:蘇りし者』で初めて主演男優賞を受賞、40歳になるまでに合わせて4回ノミネートされていながら、デビューから受賞までに20年を要したレオナルド・ディカプリオは、「待てば海路の日和あり」のことわざの意味を、誰より身に染みて感じているかもしれない。 賞の獲得は単なる称賛ではなく、その後のキャリアにも多大な影響を及ぼすもの。受賞者たちは、より多くの機会を得られるようになる。 ここでは、2024年3月11日に行われた第96回アカデミー賞で、初めて賞を獲得した6人を紹介する。 Translation: Ryoko Kiuchi From ELLE US
クリストファー・ノーラン:監督賞・作品賞(『オッペンハイマー』)
11部門でノミネートされ、そのうち7つで受賞した『オッペンハイマー』は、4人の初受賞に貢献した。 もちろん、ノーラン監督はアカデミー賞以外でも高い評価を得ており、2024年は同作で、ゴールデン・グローブ賞、クリティクス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)、英国アカデミー(BAFTA)賞の監督賞に輝いている。 また、過去のアカデミー賞では、『インセプション』や『ダークナイト』3部作、『ダンケルク』『メメント』などのヒット作で、合わせて5回ノミネートされている。
キリアン・マーフィー:主演男優賞(『オッペンハイマー』)
『ダークナイト』や『ダンケルク』など、ノーラン監督の作品で、あるいはNetflixの人気シリーズ『ピーキー・ブラインダーズ』のトーマス役をきっかけに、キリアンのファンになった人もいるかもしれない。 アイルランド出身の彼は、俳優としてすでに28年のキャリアを積んでいる。今回のアカデミー賞受賞は間違いなく、制作陣としての今後のキャリアにも役立つものとなるはず。 2月に立ち上げた制作会社ビッグ・シングス・フィルムズ(Big Things Films)を通じて、小説『Small Things Like These』の映画化および主演が決定しているキリアンは、『28日後…』(2002)の第3弾への出演も噂されている。