軽自動車に乗っている兄が、今度は「3ナンバーの車」を買うそうです。車検代も高くなりそうですがいくらくらいかかるのでしょう?
軽自動車から3ナンバー車に乗り換える場合は、購入価格だけでなく維持費なども意識してどれくらいの違いがあるのかを考慮する必要があります。特に、購入後2年ごと(新車の場合、初回は購入後3年目、後は2年ごと)にかかる車検代は重要です。そこで本記事では、軽自動車と3ナンバー車の定義や車検代の相場について解説します。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
軽自動車と3ナンバー車の定義
車は、大きさや排気量によって、軽自動車・小型車・普通自動車に分けられます。それぞれの規格は、国土交通省令によって明確に定められています。規格は、図表1のとおりです。 【図表1】
※国土交通省「自動車の種類」をもとに筆者作成 3ナンバー車は図表1には掲載されていませんが、普通自動車に含まれます。3ナンバー車は、普通車のなかでもナンバーの分類番号に「3」がつく車のことで、自動車登録規則によると以下の定義があります。 ・人の運送の用に供する乗車定員10人以下の普通自動車 上記の定義から普通乗用車であれば、車のサイズや排気量に関係なく3ナンバーを取得できます。
軽自動車と3ナンバーの車の車検代比較
本項では、軽自動車と普通自動車である3ナンバー車では、具体的にどれくらい車検代に違いがあるのかを比較してみましょう。 ■軽自動車の車検代の相場 車検費用は、法定費用と車検基本料に分かれています。法定費用はほぼ一定ですが、車検基本料は業者による違いが大きくなります。ディーラーの車検基本料金は4~10万円程度で、ディーラー以外の業者(カー用品店、民間整備工場など)は比較的安く、1~8万円が相場です。 軽自動車の車検費用のトータルは、法定費用約2万5000円に車検基本料金を加えて3万5000~12万5000円になります。車検費用の内訳は、以下のとおりです。 ※新車登録から13年以上経過していると上記金額より車検費用が高くなる可能性があります。 ◆法定費用 ・自賠責保険:1万7540円(離島除く24ヶ月) ・重量税:6600円(エコカー以外、2年)※初期検査からの年数、エコカー減税対象車かによって異なる。最大8800円 ・検査手数料(印紙代):1800円 ※業者によって異なる ・合計:2万5940円 ◆車検基本料金 車検では法定費用以外に走行に問題がないかを点検し、検査に合格するための費用がかかります。2年に1回行うため24ヶ月点検が含まれています。車検基本料金には、以下の費用が含まれます。 ・基本点検技術料:24ヶ月点検にかかる費用 ・整備技術料:車検通過に必要な部品交換や修理など ・代行手数料(事務手数料) 上記の費用は、車検を依頼する業者によって大きく違ってきます。車検代の相場に幅があるのは、車検基本料金に差があるからです。 ■3ナンバー車の車検代の相場と軽自動車との比較 3ナンバー車(普通自動車)の車検費用相場は、以下のとおりです。 ・自賠責保険:1万7650円(離島以外、24ヶ月) ・重量税:4万1000円(エコカー以外、車両重量2.5トン、2年自家用) ・検査手数料(印紙代):1800円(認定工場の場合)※指定工場利用の場合は1200円 ・合計:6万450円 車検基本料金に関しては軽自動車に比べて高く設定されていたり、部品代が高かったりするため割り増しとなります。しかし、ディーラー以外の業者に依頼するなど節約方法もあるので、軽自動車と同じ金額と考え、3ナンバー車の車検相場を合計10~16万円で軽自動車と比較してみます。 ◆軽自動車:3万5000~12万5000円 ◆3ナンバー車:10~16万円 ※新車登録から13年以上経過していると上記金額より車検費用が高くなる可能性があります。 上記のとおり、軽自動車と3ナンバー車の車検費用は最大で12万5000円の差があり、3ナンバー車の車検の負担が大きいことが分かります。 なお、車検代以外でも軽自動車と3ナンバー車では以下の違いがあるので、購入するときの参考にしてください。 ・重量の違いにより燃費は軽自動車のほうがよい場合が多い ・3ナンバー車はパワーが大きく大人数でも安定した走行ができる ・購入価格は圧倒的に軽自動車が安い