人手不足解消、人件費削減…無人決済店舗システム「TTG-SENSE」導入のメリットとは? 株式会社TOUCH TO GO代表取締役社長・阿久津智紀が言及
笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。4月20日(土)の放送は、株式会社TOUCH TO GO 代表取締役社長の阿久津智紀(あくつ・ともき)さんをゲストに迎え、お届けしました。
1982年生まれ、栃木県出身の阿久津さん。2004年専修大学法学部卒業後、JR東日本へ入社。駅ナカコンビニ「NewDays」の店長や青森でのシードル工房事業、ポイント統合事業などの担当を経て、ベンチャー企業との連携など、新規事業の開発に従事。2019年7月に株式会社TOUCH TO GOを設立。
◆AIを駆使して無人決済店舗の運営を実現
無人決済店舗システム「TTG-SENSE」などを展開するTOUCH TO GO社は、2020年3月に新駅「高輪ゲートウェイ駅」の開業にあたり、“新しい未来を感じられるものを作ってほしい”との依頼を受け、同駅構内にAI(人工知能)を活用した無人決済コンビニ「TOUCH TO GO」をオープン。 これを皮切りに、株式会社ファミリーマートやANA FESTA株式会社などとの協業を進め、現在は「TTG-SENSE」の導入店舗は全国で100店舗を超えるほど順調な広がりを見せており、阿久津さんは「クイックなお買い物が必要なお店や、不特定多数の方がいっぱいいらっしゃるお店などに、ご評価いただいております」と胸を張ります。 そもそも、阿久津さんが「TTG-SENSE」の開発に取り掛かったのは、JR東日本に在籍していた2017年からとのことで、「スタートアップの人たちと新しい社会の実証実験をして、この仕組みを作っていくところからスタートしました」と振り返ります。 その「TTG-SENSE」の仕組みを伺うと、「簡単に言うと、(店内に設置された)カメラだったり、商品棚にもセンサーがついていますので、それらによって人と商品の動きをマッチングさせて、商品を手に取った瞬間に“誰が何を取ったか”というのが分かる仕組みになっています。また、(セルフレジのように)セルフスキャンする必要がないので、素早くお買い物をすることができますし、コールセンターでは遠隔でお店を見守っていますので、トラブルが起きたときも我々で対応することができます」と阿久津さん。 無人店舗と聞くと“万引き”などの被害をイメージする人が少なくありませんが、それにも対策を講じており、「まず、コールセンターでリアルタイムにお店を見守っているので、そこは有人店に近い形を取っています。さらに、お客さまが商品を手に取った時点で判定するため、隠したり、バックのなかに入れても、レジの前に立つと(手に取った商品が)会計に表示されます。そして、それらを購入しないと(退店するための)ゲートが開かないので、事実上、万引きは難しい仕組みになっています」と解説。 社内では“自分の母でも使えるような仕組みづくり”を合言葉に、ご年配の方でもスムーズに利用できるサービス提供を目指しています。