ECB金利、成長促進に向け中立的な水準に向かう必要-パネッタ氏
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は、金利が経済成長の足かせにならないよう、十分に利下げする必要があるとの考えを示した。
パネッタ氏は19日、ミラノで講演し、「景気抑制的な金融環境はもはや必要ない」と指摘、「われわれは金融政策のスタンスを正常化する必要がある」と述べ、「より中立的もしくは必要に応じて緩和的になる必要がある」と続けた。
ECBは先月、今年3回目の利下げを行ったがその後の追加利下げについてはまだペースを見極めている。市場では12月の政策会合では再度利下げが見込まれており、投資家はECBは来年半ばまで利下げを続け、中銀預金金利は現在の3.25%から2%に達すると想定している。
パネッタ氏は「中立金利にはほど遠い」と語り、「現在の局面では、実体経済の低迷により焦点を当てるべきだ」と指摘。「持続的な回復がなければ、インフレ率が目標を大幅に下回る可能性がある。そうなれば金融政策では対処が難しい状況となり、これを回避すべきだ」とも述べた
原題:Panetta Says ECB Rates Must Move to Neutral Level to Aid Growth
(抜粋)
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Alessandra Migliaccio