浦和レッズユース萩村滋則監督「これをターニングポイントに」
12月10日、高円宮杯U-18サッカーリーグ2023プレミアリーグプレーオフ(参入戦)2回戦で帝京長岡と対戦した浦和レッドダイヤモンズユース(埼玉)は1-2で惜しくも敗れ、2年ぶりのプレミア復帰を逃した。 【フォトギャラリー】ベガルタ仙台ユース vs 鹿島アントラーズユース 1回戦で徳島ヴォルティスユース(徳島)との壮絶な打ち合い(5-5PK4-2〇)を制し、前日は練習をせずにリフレッシュに充て中一日で迎えた大一番。試合開始直後には抜け出したFW照内利和(2年)のシュートがゴールポストを叩くなど、序盤は優勢にゲームを進めたが、18分に失点すると、44分にも前がかりになったところでカウンターから帝京長岡に追加点を許す。 2点を追う後半、61分に切り札のMF阿部水帆(3年)を投入すると波状攻撃を開始。66分にCKからFW清水星竜(3年)が押し込み1点を返すと、その後も右サイドのDF瀬山航生(3年)がオーバーラップから度々好機を演出。しかし、決定機で仕留めることが出来ず、同点に追いつくことが出来ないままタイムアップの笛がピッチに響いた。 試合後、萩村滋則監督は「疲れもあったかもしれないですが、前半にスイッチを入れさせることが出来なかった。戦い方は共有して試合に入りましたが、同じ方向を向けていない選手もいましたし、そこは僕らのマネージメント不足。お互いチャンスを作った中で、決めた帝京長岡さんと決められなかったレッズ。もったいない前半だった」と前半の戦い方に悔いが残ると話した。 萩村監督は今年からユースチームの監督に就任。「(監督を)実際やってみて、出来過ぎなくらいイメージ通りに出来た部分が多かった。それは彼らが前向きにチャレンジしてくれたおかげだと思います。負けた試合や悪い試合があっても、紅白戦でBチームの選手がAチームのスイッチを入れてくれたり、理想的なチームだったと思います。それでも最後勝たせてあげられなかったのは全て僕(の責任)です」と監督1年目を振り返り、今年のチームの成長には手応えを掴んだ。 それでも「今日の負けで今年は4回しか負けていないんで上出来だと思います。ただ、大事な勝たないといけない試合で勝てるという最後の粘り強さだったりが足りない。そういう部分が(プリンス)関東で優勝できなかったところや、今日の前半最後に2点目を取られるというところに繋がってくるのかなと思います」と勝負強さという面では足りない部分があったと語った。 主力の関谷輝(3年)と阿部水帆の両MFが開幕前に膝の靭帯を断裂し長期不在となった中、MF早川隼平(3年)はトップチームに帯同。今年のチームは核ともいえる選手たちの不在を乗り越えて成長してきた。指揮官も「トップの試合に出て結果も出していたので、凄くいい影響があったと思います。寮生は一緒に生活もしていますし、相当刺激もあったと思います」とその早川の活躍がチームに与えた影響の大きさに言及。 「(早川の)背中を見て彼らがどう成長できるか。今日の敗戦でもっとやらないといけないと実感したと思いますし、これをターニングポイントにして欲しいと思います」と、この試合で味わった悔しさを成長に繋げて欲しいと話した。