さらなる米ドル高に賭けるコスト、5カ月ぶり高水準-オプション市場
(ブルームバーグ): 米経済の底堅さを背景にドル買い需要が膨らみ、オプション市場ではさらなる米ドル高に賭けるコストが昨年11月以来の高水準に上昇した。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は5カ月ぶりの高水準に達した。3月の米小売売上高が予想を上回る伸びとなり、年内の米利下げ観測が後退したのが背景。米ドルは既に対円で34年ぶり高値を更新し、ユーロやポンド、豪ドル、ニュージーランド(NZ)ドルに対しては5カ月ぶりの高値となっている。
活発な米ドル買いを受けて、2022年11月以来となるユーロとのパリティー(等価)に達するとの観測も浮上している。レバレッジドファンドが一段の米ドル高に賭けるポジションは2年強ぶりの高水準にある。
しかし、コールオプションを購入することで一層の米ドル高進行から利益を得たい考えの投資家はそのためのコスト上昇に直面。向こう3カ月の米ドル上昇に賭けるプレミアムは下落への賭けの場合と比較して11月以来の高水準にある。
マネックス・ヨーロッパの外国為替分析責任者、サイモン・ハービー氏(ロンドン在勤)は「市場は現在、米ドルが昨年の高値に戻る可能性があるとのリスクに留意し、そうした認識に基づいてヘッジしている」と指摘した。
その上で、「4-6月(第2四半期)にはさらなる米ドル高を支持するような形で、金利差の顕著な拡大が想定されるため、現局面で3カ月物オプションは特に興味深い」と話した。
原題:Dollar Strengthening Bets are Getting Pricier in Options Market(抜粋)
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David Finnerty, Ruth Carson