宮崎友花が世界の舞台へ バドミントン女子・史上5人目の高校生王者となった新星の可能性
昨年末に行なわれた全日本総合バドミントン選手権(2024年12月24日~30日/東京・武蔵野の森)。「来年や再来年になれば、年齢的に下の選手も増えてきたりすると思うので、やっぱり自分がチャレンジできるとき、(自分が)18歳というか、10代のうちに優勝したいなと思って」と話していた宮崎友花(柳井商工高)が、女子シングルスを制して日本の頂点に立った。 【画像】バドミントン~コート上で華麗に舞うヒロインたち ここ最近、宮崎は日本代表のユニフォームや、卒業後に所属するACT SAIKYOのユニフォームを着て試合に臨むことが多かった。しかし今回は、「柳井の赤いユニフォームを着て挑む最後の戦い。上下を赤でそろえて、しっかりと戦いたいなと思っていました」と、強い決意を秘めていた。 そうして迎えた大一番、思わぬ事態が起こった。宮崎が「思いきってチャレンジしていく相手」と話していた奥原希望(太陽ホールディングス)と、日本のエースである山口茜(再春館製薬所)が、それぞれ大会途中で棄権。奥原が準々決勝で、山口が3回戦で姿を消して、世界ランキング12位で日本勢3番手の宮崎が断然の優勝候補に浮上。図らずも挑戦者から、受けて立つ側に回ってしまったのだ。 そんな状況の変化によって気負ってしまったのか、2回戦、3回戦、準々決勝と順調に勝ち上がってきたものの、準決勝で宮崎は苦戦を強いられた。2019年の世界ジュニア覇者で、棄権した奥原に代わって勝ち上がってきた郡司莉子(再春館製薬所)にリードを許してしまう。 この大会からサーブを、これまでのフォアハンドからバックハンドに変えていた宮崎は、第1ゲーム中盤からは受け身に回ってミスを連発。12対21とゲームを先取されてしまった。 「1ゲーム目は風がよくなく、気持ち的にも嫌な側のコートだった。相手も(自分に対する)対策をしっかりしてきて、バックの奥に攻めてこられて、そこで自分が崩れてしまった部分もあった。(郡司選手との)以前の対戦では、自分が上からのショットで相手を崩していたので、(相手が自分の)後ろ側を攻めてくることをあまり頭に入れていなかった。