ソフトバンク有原航平「非常に助かっている。去年の成績にもかなり影響している」 感謝するデータ班の存在
今季、自身3度目の開幕投手を務める有原航平投手(31)が、西スポWEB OTTO!の単独インタビューに応じた。移籍1年目の昨季はチームトップの10勝をマーク。日本復帰2年目に向けた心境や、日本ハム時代に開幕投手を2度経験したことを踏まえた今回の大役に向けての意識、チームメートとなった大学の先輩のことなどについて語った。(取材・構成=鬼塚淳乃介) ■モイネロが危険な魚釣り上げた!?【写真】 ◇ ◇ ◇ ―今季に向け、オフに意識したことは。 「昨年は出遅れがあったので、何としても1年間投げること。チームやキャンプ地にもだいぶ慣れてきた。去年より落ち着いて練習はできている」 ―昨季は試合中にデータを見ているシーンがあった。活用のきっかけは。 「アメリカに行ってから、より身近になった。データを見てやっている選手がすごく多かった。それで興味を持って活用したら、いいことが分かった」 ―見始めた数値は。 「やはり僕はゴロピッチャー。ゴロ率、スイング率とか。あとチェイス。打者がボール球をどれだけ追いかけるか。空振りを取りたいときや併殺が欲しいときとか、場面によっていろいろ見ている」 ―ソフトバンクのデータ班の存在は。 「すごく分かりやすく出してくれる。去年の成績にもかなり影響していると思う。一つ、二つの試合だけでなく、非常に助かっている」 ―春季キャンプ中には自身3度目の開幕投手に選ばれた。頭にはあったか。 「そこはあまり意識せず、いい状態でいればそういうのもあるかなと考えていた。ブルペンもしっかり投げられていたので、可能性はあるのかなと思って過ごしていた」 ―球団がソフトバンクとなった2005年以降では生え抜き以外で初の開幕投手に。 「小久保さんにチームの最初を託してもらった。本当にうれしい気持ちだけ。調整も任せてもらったので、やらなきゃいけないと一層感じていた。結果で恩返しできたら」 ―開幕戦で完投勝利なら、球団では早大の先輩和田が2009年(オリックス戦で完封)に挙げて以来。 「和田さんはスペシャルでレジェンドなんで(笑)。でも、少しでも近づけるように。長いイニングを投げたい気持ちはある。ベストはそこ。開幕だからというわけではなく、1イニングでも長くという気持ちはいつも持っている」 ―過去2度の開幕投手は日本ハム時代(17、20年。いずれも西武相手に敗戦投手)。当時の栗山監督からはどう通達されたか。 「本を頂いた。メッセージが書いてあった。『お願いします。やりましょう』と話もしてもらった」 ―初めての開幕投手だった17年の心境は。 「16年に1年間投げて(リーグ)優勝(と日本一)もできた。自分がステップアップするためにやりたい気持ちはあった。すごいうれしかった」 ―緊張や難しさは。 「特別に開幕だからこう、とはあまり感じない。でも勝てなかったので。2回託してもらって勝てなかったのは悔しい」 ―小久保監督からは座右の銘が記された手紙を渡された。有原投手自身の座右の銘は。 「特にないが、強いて挙げるなら『ありがとう』。(母校の広島・)広陵高の監督が大事にされている言葉。何事も人に感謝するのは大事」 ―開幕戦に勝って小久保監督に言われるようにしたいところ。 「頑張りたい」
西日本新聞社