65歳になり年金受給が「開始」になったはずですが、毎月届きません…。年金の受け取りは毎月ではないのでしょうか?
老後は年金や貯金で暮らそうと考えている方は多くいます。しかし年金は、65歳になったらすぐに支給されるわけではありません。 さらに、受け取れるのは毎月ではなく偶数月ごとのため、注意が必要です。 今回は、年金が支払われる時期や、支払いが始まる月などについてご紹介します。
年金はいつ支払われる?
日本年金機構によると、年金は偶数月の15日に受け取れます。支払われる金額は、原則、年金が支払われる月の前月分と前々月分です。例えば、10月15日には9月分と8月分の年金を受け取れます。受け取れる月に対応している月分は、表1の通りです。 表1
※日本年金機構「年金Q&A(年金の支払い) Q年金はいつ支払われますか。」を基に筆者作成 なお、15日が土曜日や日曜日、祝日だった場合は、直前の平日が支払い日です。もし15日が日曜日で、金曜日が平日だった場合は、金曜日に支払われることになります。年金の受け取り方法は、銀行口座振込か、ゆうちょ銀行の窓口から選べます。
受け取り開始月の判断基準
前提として、老齢基礎年金の支払いを受けるには、受給資格期間が10年以上あることが必要です。老齢厚生年金の場合は、厚生年金に加入していた期間を有している必要があります。 条件を満たしていれば、65歳になると年金を受け取れる権利が発生して、翌月分から受給可能です。例えば、9月30日に権利が発生した場合は、10月分から受け取れます。 なお、年金を受け取れる権利が発生するのは65歳に達する誕生日の前日です。例えば5月1日が誕生日の方は、前日である4月30日に受給権を有するため、誕生月と同じ5月分から年金を受給できることになります。誕生日の日付によっては、受給が1ヶ月分ずれるため、注意しましょう。
年金の請求方法
65歳になると、年金を受け取る権利が発生します。あくまで権利なので、実際に年金を受け取るには請求の申請が必要です。 65歳を迎える3ヶ月前に、年金の請求書が送られてきます。請求書に必要な書類などを添付して、65歳となる誕生日の前日以降に年金事務所へ提出しましょう。 請求書を出してから1~2ヶ月すると、「年金証書・年金決定通知書」が届きます。「年金証書・年金決定通知書」が届いてからさらに1~2ヶ月経過すると、年金振込通知書または年金支払通知書などといった年金の支払いに関する案内が届けられて、受け取りを開始できる仕組みです。 年金は、請求書を提出したあとに手続きが始まるため、申し込みを忘れると、忘れた期間分だけ受け取りが遅れます。 さらに、受け取りできるようになったときから5年過ぎると、5年を超えた分に関しては受け取れなくなる場合がありますので、注意が必要です。
年金は毎月支給されるわけではない
年金は、2ヶ月ごとに支払われますので、毎月受け取れるわけではありません。さらに、年金を受け取り始めるには、請求の申請が必須です。請求の申請を忘れると、その分、受け取る時期が遅れてしまいます。年金の請求書が届いたら、忘れないように、分かりやすい場所に保管しておきましょう。 出典 日本年金機構 年金Q&A(年金の支払い)Q年金はいつ支払われますか。 老齢年金の請求手続き 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部