三浦按針の功績をたたえた生誕祭＝伊東市の按針メモリアルパーク

　伊東市の松川河口で江戸時代、日本初の洋式帆船を建造した英国人ウイリアム・アダムス（三浦按針）の生誕祭が23日、同市渚町の按針メモリアルパークで開かれた。顕彰会員や市民ら約60人が出席し、按針の功績を後世に伝える思いを共有した。 　苦難の航海を経て来日し、徳川家康の外交顧問を務めた按針の生誕日（1564年9月24日）にちなんだ催しで、38回目。按針の銅像と伊東で建造された「サン・ブエナ・ヴェンツーラ号」のモニュメントが並ぶ広場で、出席者がカーネーションを献花した。 　駐日英国大使館のジム・ブース文化参事官は「（按針は）両国の理解と信頼の架け橋をつくった。友好の歴史を再認識したい」とあいさつした。8月に伊東市の友好都市・英国メドウェイ市に派遣された伊豆伊東高2年の鈴木優枝朗さん、沼津東高1年の中楯友菜さんが体験談を発表した。 　米エミー賞で18冠を達成した米配信ドラマ「SHOGUN　将軍」では按針をモデルとする航海士が登場し、脚光を浴びた。生誕祭を主催した伊東按針会の武智幹夫会長は「大航海時代の伊東の歴史を内外に発信していきたい」と述べた。