さっぽろテレビ塔、京都市役所本庁舎などが登録文化財へ 文化審答申
文化審議会は22日、札幌市のさっぽろテレビ塔など129件の建造物を、新たに国の登録有形文化財に登録するよう、文部科学相に答申した。 【写真】さっぽろテレビ塔=札幌市中央区、同市教育委員会提供 さっぽろテレビ塔は、市中心部の大通公園東端に立つ。1957年に完成し、東京タワー(登録有形文化財)など各地の塔の設計にも携わった内藤多仲(たちゅう)が設計指導した。高さは144メートルで、札幌のシンボルとして親しまれる。 京都市役所本庁舎は、京都を代表するモダン建築のひとつ。1927年の完成から100年近くたった今も現役だ。東洋風の意匠も取り入れたネオ・バロック風の建物で、「関西建築界の父」と呼ばれた武田五一が設計顧問を務めた。 参拝一番乗りをめざす「福男選び」の神事で知られる西宮神社(兵庫県西宮市)の本殿は、国内で唯一、3棟の春日造りを連結した「三連春日造り」。国宝保存法での「旧国宝」だったが戦時中の空襲で焼失し、61年に同規模同形式で復興された。 このほか「日本三弁才天」の一つで琵琶湖に浮かぶ竹生島(ちくぶしま)の宝厳寺(ほうごんじ)弁才天堂(滋賀県長浜市)なども答申された。(筒井次郎)
朝日新聞社