8日間のはずが…NASA飛行士の地球帰還、また延期 宇宙滞在9カ月越えへ
米航空宇宙局(NASA)は、宇宙飛行士のスニ・ウイリアムズ氏とブッチ・ウィルモア氏の地球への帰還はさらに遅くなり、早くて来年3月下旬以降だと発表した。当初の予定では8日間のはずだった国際宇宙ステーション(ISS)滞在が、9カ月を超えることになる。 宇宙飛行士のスニ・ウイリアムズ氏とブッチ・ウィルモア氏は、有人飛行試験のため今年6月、ISSに到着。帰還は来年初頭に延期されていた。 米ボーイングの宇宙船「スターライナー」が帰還に適切でないと判断されたためだ。 「国際宇宙ステーションへ、ようこそ」 両氏は滞在中、新たな宇宙飛行士を迎え、厳しい時間を乗り越えてきた。 「大変なこともあった 厳しい時間が続いた」 「犬や友達に会いたい。ただ、地球からメッセージをくれる人は大勢いて、友達や家族と家で過ごしている気分になる」 NASAは今回、新たなミッションを完了するための時間が必要だと説明。具体的な帰還日は明らかにしていない。両氏は、9月にISSに到着した2名の宇宙飛行士とともに帰還する見込み。 アリゾナ大学・宇宙研究所のエリカ・ハムデン所長によると、こうした遅延は人々が思っているほど珍しいことではないという。 「宇宙飛行士が宇宙に取り残されているというのは、よくあることだ。皆が『さらに遅れている』と言うが、おまけのようなものだ」 ハムデン氏はボーイングが既に苦境に立たされており、今後の打ち上げにも厳しい目が向けられるだろうと指摘する。 「宇宙飛行士は、宇宙で何分、何時間、何日過ごしたかについてよく話す。二人には、自慢できることがたくさんあるだろう」