【独自】「政治ブローカーのミョン氏、尹大統領夫人から金一封を受け取った」
カン・ヘギョン氏「500万ウォン」との証言も 検察で供述、「金一封」の性格解明は避けられず
検察が「(尹錫悦大統領の夫人)キム・ゴンヒ女史が(政治ブローカーの)ミョン・テギュン氏に金の入った封筒を渡した」という陳述を確保し捜査していることが、12日に確認された。ミョン氏は「単なる交通費」だとして、対価性を否定したが、「500万ウォン(約55万円)がコバナコンテンツ(キム女史が代表取締役だった展示・企画会社)の封筒に入っていた」、「500万ウォンを受け取ったという話をミョン氏から聞いた」という証言が相次いでいる。ミョン氏を通じた尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫妻の公認介入疑惑が浮上した状況で、キム女史が大統領選挙の過程でミョン氏の助力を認め、激励金を渡した可能性に対する捜査は避けられないものとみられる。 昌原(チャンウォン)地検専門捜査チーム(チーム長、イ・ジヒョン次長検事)は8日と9日、ミョン氏を呼んで事情聴取を行い、キム女史から金銭を受け取ったかどうかを聞いた。これに対し、ミョン氏は「交通費程度を受け取った」としたうえで、具体的な時期と金額については「かなり時間が経っており、思い出せない」と答えたという。 検察はこれに先立ち、キム・テヨル前未来韓国研究所長から「ミョン氏が大統領選挙が終わってキム・ヨンソン前議員が当選する前に、キム女史からお金を受け取ったという話を聞いた。金額は500万ウォン」という供述を確保した。キム前議員の会計責任者、カン・ヘギョン氏も「ミョン氏がキム女史からお金を受け取ったという話を2022年6月に聞いた」と検察に陳述した。検察はこのような供述をもとに、ミョン氏からキム女史から受け取った金銭の性格を把握しようとしたものとみられる。カン氏はハンギョレに「ミョン氏に『キム女史から金一封をもらったことを知っている』と言ったら、ミョン氏が『金一封はこんな色だったけど…』と、私に話したことがある。金額は500万ウォンだ」と語った。キム前所長も「(ミョン氏がキム女史から受け取ったお金が)いくらだったのかと聞くと、(お金の入った封筒を見た人が)500万ウォンだと言っていた」とし、「お金の入った封筒を見た人から『コバナコンテンツの封筒に入っていた』と聞いた」と話した。大統領室は「キム女史がミョン氏に金を渡した事実があるか」というハンギョレの質問に「(ミョン氏の主張は)事実ではない」と答えた。 カン氏とキム前所長の証言通り、ミョン氏がキム女史から「金一封」をもらったとすれば、これは尹大統領夫妻が世論調査など大統領選挙の時にミョン氏の貢献を認識したことを裏付ける情況証拠となる。検察が作成したミョン氏の拘束令状請求書には、ミョン氏が無償で世論調査を提供した疑惑は含まれていないが、ミョン氏と尹大統領夫妻の密接な関係が明らかになればなるほど、大統領夫妻に対する捜査に広がる可能性も高くなる。これに先立ち、「司法正義を正す市民行動」が先月31日に尹大統領夫妻を公職選挙法違反の疑いで告発した事件は、ソウル中央地検公共捜査2部(チョ・ミヌ部長)が担当することが決まった。検察内外では、尹大統領夫妻告発の件も昌原地検に移送される可能性が高いとみている。昌原地検関係者は「疑惑については全て犯罪になるか否かを調べ、捜査の参考にする」と述べた。 チョン・ヘミン、ペ・ジヒョン、キム・ワン、クァク・ジンサン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )