BMW M3を「軽く凌駕」 メルセデス・ベンツC 63 AMG(W204) UK中古車ガイド 魅力は衰えない
新車時代のAUTOCARの評価は?
C 63 AMGが、同社の最高傑作であることに疑う余地はないだろう。他のAMGには備わらない、動的な能力の幅を高度に実現している。驚くほど速く、製造品質に優れ、運転していて胸がすくほど気持ちいい。(2007年12月12日)
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ジェームス・ロックスバーグ氏 「2011年にC 63 AMG ステーションワゴンを購入しました。走行距離は13万km近いですが、実用的で快適なクルマです。2023年に2000rpm前後での異常振動に気付き、トランスミッションを修理しています」 「ただ、完全には治っていません。ブッシュかエンジンマウントなどが原因の可能性があり、今も調査中です。タイヤは高価で燃費も良くないので、維持費はかかりますが、好きな気持ちは変わりませんよ」 「パワーとサウンド、ハンドリング、すべてが自分を笑顔にしてくれます。今でも、視界が霞むほど速いと感じます。手を加えたいと思う部分は、まったくありません!」
購入時に気をつけたいポイント
■エンジン M156型V8ユニットは、吸気バルブにカーボンが蓄積することで、アイドリング不調やミスファイアを招くことがある。カーボン洗浄や内部のブラスト処理を受けた過去があるか、確認したい。これまでの整備記録も同時に調べたい。 初期型では、シリンダーヘッド・ボルトが破損しがち。頑丈な社外製ボルトへ交換するオーナーもいる。エンジンノイズが不自然に大きい場合は、タイミングチェーン・アジャスターの劣化か、可能性は低いがカムリフターの摩耗などが考えられる。 ■トランスミッション スムーズに変速されるか、試乗で確かめる。フルードとフィルターは、6万4000km毎の交換が推奨されている。後期のマルチクラッチATは、オーバーヒートすることがある。 ■電気系統 比較的新しいメルセデス・ベンツが故に、インフォテインメント・システムの不調や各センサーのエラーなど、電気系統の不具合は珍しくない。その多くは、専門業者による修理が必要になる。予め、すべてが正常に機能するか試したい。 ■サスペンション ブッシュ類とコントロールアーム、ダンパーは劣化する。走行時に異音が出たり、不安定な乗り心地の場合は、リフレッシュを考えたい。 ■ブレーキ 速いだけに、ブレーキの性能は重要。定期的な点検と、状態の維持が大切といえる。パフォーマンス・パッケージのブレーキは高価だ。