豪中銀、インフレ期待不安定化を懸念せず リスクは警戒=総裁補
[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)のハンター総裁補は16日、当局者は短期的にインフレ期待が不安定化する可能性を懸念していないが、そうしたリスクを引き続き警戒していると述べた。 シドニーで行った講演で、中銀による研究報告に言及し、足元のインフレ期待は不安定化していないと指摘した。同研究では現在の賃金期待とインフレ期待の関係が比較的弱いことも示された。 ハンター氏は「このため、われわれは現時点で(インフレ)期待が短期的に不安定化する可能性を懸念していない」と言明。同時に「こうしたリスクが将来的に顕在化する兆しがあるか注視するため、インフレ期待の推移を追跡し、期待がどのように形成されるか理解することが重要だ」と述べた。 豪中銀は昨年11月以降、政策金利を4.35%に据え置いてきた。ただ、基調インフレ率は3.9%に高止まりしている。スワップが示唆する12月の利下げ確率は40%にとどまっている。