偏差値が高い中学に通う子に共通する「父親の幼少期の関わり方」
男性の育児参加が進む昨今。母親だけでなく父親も積極的に育児にかかわることは、子どもにとってもプラスになるはず。では、もし、父親の育児参加の度合いがその後の偏差値にも影響するとしたら――? ひまわり教育センターが行った比較調査の結果をご紹介します。 【画像】このパパたち、神すぎる! 「幼児教室ひまわり」の付属研究機関であるひまわり教育研究センターでは、教育に関する調査を定期的に実施しています。その一環で、偏差値60以上の中学校に通う子どもを持つ母親と、それ以外の中学校に通う子どもを持つ母親、各100名を対象に、「お子さんが幼児期の頃の子育てサポート」に関する比較調査を行いました。 ■偏差値60以上の中学に通う子の父親の方が「幼児期の子育てに協力的」? 幼児期の頃、夫は子育てに協力的だったか――。 まずは、偏差値60以上の中学校に通う子どもをもつ母親(以下、〈偏差値60以上〉)の回答を見てみましょう。「はい」が52%で最も多くを占めています。次に多いのは「休日のみ協力的だった」で28%。「いいえ」と回答した人は11%でした。 一方、偏差値60以上でない中学校に通う子どもをもつ母親(以下、〈偏差値60以上でない〉)でも、最多回答は「はい」ですが、その割合は44%で半数以下となりました。また、「いいえ」が21%と多めなのも特徴です。「休日のみ協力的だった」が16%で続いています。 配偶者が協力的だった割合を合計すると、〈偏差値60以上〉では80%に対し、〈偏差値60以上でない〉場合は60%で、その差は20ポイントあることがわかりました。 ・配偶者以外の子育てサポートの有無、「あり」は7割以上 次に「幼児期の頃、配偶者以外で子育てをサポートしてくれた人がいたか」を聞いた結果は、どうでしょうか。 〈偏差値60以上〉では「はい」が80%、「いいえ」が20%という結果でした。一方、〈偏差値60以上でない〉の回答は、「はい」が75%、「いいえ」が25%。〈偏差値60以上〉の方が「はい」と回答した人がやや多くなっていますが、それほど大きな違いは見られませんでした。 ・配偶者以外にサポートしてくれた人、「両親」が突出 では、配偶者以外にサポートしてくれた人は、具体的に誰だったのでしょうか? 〈偏差値60以上〉の場合、「両親」で89.3%と圧倒的多数を占めました。そのほかでは「義両親」が22.7%、「ママ友」が18.7%となっています。 一方、〈偏差値60以上でない〉の場合も、他と大きく差をつけて多かったのは「両親」で63.8%。また、「義両親」が25%、「兄弟姉妹」と「ママ友」が同率でそれぞれ17.5%でした。 上位の顔ぶれは変わりませんが、〈偏差値60以上〉の方が、両親からのサポートを得た人がより多いという結果でした。 今回は、中学生の子どもをもつ母親へのアンケート調査の結果をお伝えしました。偏差値60以上の中学校に通う子どもをもつ母親の方が、配偶者の協力をより得ていたことがわかりました。子どもの中学校の偏差値と、幼児期の父親の子育て参加に関係性があるかどうかははっきり言えませんが、子育てにおいて夫婦の協力体制は必要不可欠なもの。そもそも、“協力”という以前に子育ての負担がどちらか一方に偏ることは望ましくありません。ましてや幼児期はとくに手がかかる時期でもあります。お互いを思いやっていきたいですね。 (マイナビ子育て編集部) 調査概要 ■「お子さんが幼児期の頃の子育てサポート」についてのアンケート調査/ひまわり教育研究センター 調査対象:偏差値60以上の中学校に通う子どもをもつ母親100人、それ以外の中学校に通う子どもをもつ母親100人 調査時期:2023年4月