兵庫県知事 側近が“知事が告発者捜し指示”と証言 通報者の処分は「違法」との指摘も
日テレNEWS NNN
兵庫県の斎藤知事のパワハラ疑惑などを調査する百条委員会で、県庁の幹部は、“知事が告発者を捜すよう指示した”と証言しました。 ◇ “パワハラ”に“おねだり”…様々な疑惑の渦中にいる兵庫県の斎藤元彦知事(46)。死亡した県の元幹部職員が報道機関などに送った告発文が発端となり問題が明るみに出ましたが…
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■知事の側近から驚きの証言が…
その告発文について、5日の百条委員会で知事の側近から驚きの証言が…。 委員長 「文書の作成者を捜そうってなったんでしょう?」 産業労働部長 「まあそういうことです」 委員長 「それ、誰からの指示ですか?」 産業労働部長 「知事からの…知事からというか、結局全体を調査…」 委員長 「ちゃんと答えてくださいね。私聞きましたよね?誰からの指示なのか。知事からの指示なんですね?」 産業労働部長 「トータルで言えばそうです」 斎藤知事が“告発者捜し”を指示していたというのです。
■専門家は知事らの行為を“告発者を守る法律に違反している”との認識
さらに5日、出席した専門家が指摘したのが… 内部告発に詳しい上智大学・奥山俊宏教授 「県の対応は『公益通報者保護法』の趣旨を逸脱」 元幹部職員の内部通報、いわゆる「公益通報」に対する知事らの対応です。 行政などの違法行為を通報窓口や報道などに通報する「公益通報」。通報者に対しては、解雇や降格など不利益な扱いをすることを禁止されています。元幹部職員の男性は、公益通報制度を利用し県の窓口に通報しますが、県は「公益通報の保護対象にあたらない」と判断。停職3か月の懲戒処分になり、その後、死亡しました。 このことについて、専門家は。 内部告発に詳しい上智大学・奥山俊宏教授 「(懲戒処分した)5月初旬段階、あの程度の状況で「公益通報」にあたらないと判断したのは拙速に過ぎた」 「私は知事らの振る舞いは『公益通報者保護法』に違反すると思います」 知事らの行為を“告発者を守る法律に違反している”との認識を示しました。