J2清水エスパルス MF白崎凌兵が決勝の今季初ゴール…今季最多1万7584人の前で首位キープ
◇明治安田J2リーグ 第17節 清水2-1水戸(26日・アイスタ) 清水エスパルスは水戸を2―1で下し、2試合ぶりの白星。前半24分、MF矢島慎也(30)が先制の直接FK弾。直後に同点とされたが、後半8分、8試合ぶりの出場となったMF白崎凌兵(31)が決勝の今季初ゴールを頭で放り込んだ。今季最多1万7584人が詰めかけた一戦を制したチームは2位・長崎に勝ち点4差で首位をキープ。次は6月2日、敵地で山口と対戦する。 ベテランらしい嗅覚がさえた。後半8分、清水・白崎は右クロスに反応。ゴール前ピンポイントで捉え、ヘディングでねじ込んだ。「枠に飛ばすことだけ考えた。奇麗に軌道が見えた」。価値ある今季1号で満員御礼の本拠を熱狂させた。 昨季35試合に出場し、ボランチとして秋葉忠宏監督(48)から「全権」を与えられてきたが、今季は開幕から途中出場が続き直近は7試合ベンチ外。「色んな葛藤があった」。以前は当たり前だった先発の座。失ってみて重さを再認識させられた。 「出られないメンバーの分まで背負ってやる。当たり前のことが薄れていた」。ベンチ外だけで行う試合当日の練習では20代に交じり、背中で引っ張った。紅白戦ではサブ組の司令塔として奮起し主力組を下してきた。巡ってきた8試合ぶりのピッチ。「苦しい時期一緒にやった仲間、家族に恥じないプレーをしようと思った」。ゴール前に顔を出し、守備でも泥くさく90分間走り抜いた。 これで12年のプロ入りから13年連続で公式戦ゴールをマーク。指揮官も「久しぶりの試合で活躍するのは簡単ではない。尊敬に値する」と目を細めた。次節(6月2日)は敵地で6位の山口と対戦する。白崎は「勝ち続けることに意味がある」と表情を緩めず宣言した。(武藤 瑞基)
報知新聞社