スウェーデン、フィンランド、イギリス…大自然の中で過ごせるヨーロッパのキャンプ事情が知りたい!
日本の魅力を知ったうえで、海外に目を向けるとさらなる発見があるはず! ここではヨーロッパのユニークなキャンプ事情をご紹介します。 【写真13枚】イギリスではピクニックの延長としてキャンプそのものを楽しむ。ヨーロッパのキャンプの様子を写真で見る
北欧ならでは!「自然享受権」を満喫
◆スウェーデン 数多のアウトドアブランドを生み出しているスウェーデンだが、そのルーツを追うと必ずラップランドの自然に辿り着く。それは先住民族のサーミ人たちが暮らしてきたスカンジナビア半島の北部地域の総称。特にスウェーデン北部には、クングスレーデン(王様の散歩道)と呼ばれる風光明媚なロングトレイルが存在する。今回はそのハイライトである110㎞の道のりを5日かけて歩き、北極圏の自然と文化を堪能してきた。 そんな北欧の自然と人々の関係を語るうえで欠かせないのが「自然享受権」だ。これは土地の所有者に損害を与えない限り、誰もが他人の土地への立ち入りや、自然環境を享受する権利を認めるというもの。つまり自然はみんなのものだから、どこを歩いても良いし、実った果物を食べるのも自由だし、好きな場所でキャンプしてもOK! 世界広しといえど、こんなに寛容で、贅沢な野外体験ができる場所はほかにないだろう。 王様の散歩道を堪能する、人気のトレイルイベント「フェールラーベン・クラシック」に参加。今年も世界中から2,000人が集った。 標高1,000m以下でも森林限界となるため視界が開けて壮大な一方、悪天時は吹き曝しに。そのため同国のテントは堅牢な作りで、インナーがアウターに吊り下がった、雨天設営がラクなものが多い。 世界一臭い食べ物と言われるシュールストレミングは、屋内での開封は違法。実際に道中で食し、その理由がよくわかった。 ・実際に行ってきました! ライター 鈴木純平 ロングトレイル初挑戦の軟弱アウトドアライター。旅の前半は雨に泣きながら、白いポンチョで自ら"てるてる坊主"になって晴天を祈願した。
グランピング発祥の国!
◆イギリス 欧米ではアクティビティーや旅の宿泊手段としてキャンプが行なわれることが多いが、イギリスではピクニックの延長としてキャンプそのものを楽しむ。グランピングを生んだのもイギリスで、サファリキャンプを思わせる豪華な雰囲気が投影されている。