最大震度5強でも…緊急地震速報のスマホ通知「届いた人と届かなかった人」携帯会社や専門家に聞いた理由と対策
2024年6月3日、石川県能登地方で最大震度5強の地震がありました。東海地方でも広い範囲で緊急地震速報が発表されましたが、スマートフォンに通知が届かなかったという人が多くいました。届かなかった理由や確認方法、対策などについて携帯電話各社や専門家に聞きました。 【動画で見る】最大震度5強でも…緊急地震速報のスマホ通知「届いた人と届かなかった人」携帯会社や専門家に聞いた理由と対策
■携帯電話各社に聞いた「受信できなかった原因」
まずは携帯電話各社に聞いてみました。NTTドコモは、ほとんどの機種で設定なしで受信する形になっていますが、フィーチャーフォン(ガラケー)やらくらくホンなど、一部機種では事前の設定が必要になるということです。 また、通話中や電源が切れている時、機内モードになっている時などは受信できないことがあるといいます。
auを展開するKDDIは、速報の対象エリアの基地局と、対象外の基地局のちょうど間にいる場合、速報対象の基地局の電波を掴んだスマホには通知が届きますが、対象外の基地局の電波を掴んだスマホには届かないと説明しています。 ソフトバンクと楽天モバイルは、基本的には受信設定はオンになっていますが、設定がオフになっている可能性も考えられるとしています。
「原因を調査中」とし、はっきりしないという会社もありました。
■専門家に聞いた「届かなかった原因」
携帯電話ジャーナリストの石川温(つつむ)さんによりますと、緊急地震速報は気象庁のシステムを使って各携帯電話会社に送信され、さらに対象エリアのスマートフォンにのみ送信される仕組みになっていため、基本的には携帯各社による違いはないといいます。
気象庁は、今回の緊急地震速報の発信は各通信会社に正常に行われたとしています。 ITジャーナリストの井上トシユキさんは、スマホと携帯フィーチャーフォン(ガラケー)の2台を持っていて、フィーチャーフォン(ガラケー)だけ、緊急地震速報の通知が来たことがあるといいます。
この経験から「推測」としたうえで、基地局によっては電波が集中や混雑するため、遅れが出た可能性があることや、緊急地震速報は遅れての発信は意味をなさないため、発信に時間制限を設けていることも考えられるとし、結果、通知が遅れたことに加え、発信時間外になり、最後まで通知されなかったのではないかと話しています。