静岡県内で一番長い地名を覚えておこう! 漢字で10文字 2人の名前がくっついて誕生
今回の調査対象は、静岡・藤枝市に存在するとっても長い地名です。静岡県内で一番、文字数の多い漢字10文字の地名とは、2人の人物の名前がくっついた場所でした。 【画像】ここが静岡県イチ名前が長い場所 (全16枚)
まず市民に聞いてみましたが
これまで難読地名や変わった地名を調査してきましたが、今回は「県内で一番長い地名」です。 それは藤枝市にあるということで、早速にむらあつとリポーターが藤枝市民が集う憩いの場、蓮華寺池公園で聞き込み調査開始。 「全然わからない」 「『上藪田(かみやぶた)』とか」 「『長楽寺(ちょうらくじ)』ですかね」 「なんだか左衛門とか、そういう感じですか」 知っている人はいませんでしたが、「なんとか衛門」、「善左衛門(ぜんざえもん)」など、人の名前と関係している長い名前の地名があるという情報が得られました。
漢字10文字の地名が判明
更なる情報を求めて向かったのは、藤枝市郷土博物館・文学館です。藤枝市の歴史や文化に関する史料を数多く収蔵している施設です。静岡県内で一番長い名前の地名が藤枝市にありますか? 藤枝市郷土博物館・文学館 千葉宏太さん: おそらく「きゅうべえいちうえもんうけしんでん」です 県内で一番長~い地名の正体、それは「久兵衛市右衛門請新田」。 漢字で書いても10文字。郵便番号が振られている地名の中で一番、文字数の多い地名なんです。 1932年(昭和7年)の地図を見せてもらいました。青島町という駅の方にあった土地の中に、久兵衛市右衛門請新田があるそうです。長すぎて2行にわたって書かれていました。
2人のビジネスパートナーから命名
なぜ、こんなに長い地名になったのでしょうか。 藤枝市郷土博物館・千葉さん: 開墾した人の名前を2つもらっていますが、一人目が田中久兵衛、もう一人が市右衛門。市右衛門はもともと遠江にいた人が藤枝に移ってきて、土地がない時に、川も流れていて肥沃(ひよく)だということで田んぼをつくったんですね 久兵衛さんと市右衛門さんが、請け負って耕した新田だから、「久兵衛 市右衛門 請 新田」と言われているんです。新田開発の歴史がそのまま地名になっていました。 2人はいまで言うビジネスパートナーのような関係だったそうです。ちなみに藤枝市周辺には他にも「忠兵衛新田」、「善左衛門新田」など、開墾した人物の名前にちなんだ地名が数多く存在していたそうです。