善意からということは分かっているけど。シングルファーザー当事者がつぶやく、励みになった声かけ、とまどった声かけ
どんな話題も同じように2つの結果がある
これは食事に限ったことではなく、他の話題に関しても同じように感じることが多くありました。 恋愛や再婚のことでいえば、 「誰か好きな人ができたときは、やっぱり前の奥さんのことを考えたりするの?」 「娘さんは、新しいお母さんを欲しいとか思ってないのかな?」 などと声をかけられることがありました。 初めてそんなことを聞かれたときは、サクッとではなく一瞬考えてから返答することがあったのですが、少しずつ返答しながら会話をしていると、不思議と自分一人では考えてなかったことに気づいたり、気持ちや感情が整理されたりすることがあるのですよね。また、娘と母親のことについて真剣に話をするよい機会にもなりました。 逆に、 「娘さんが大きくなると生理のこととかあるから、早く誰か見つけて再婚しなきゃ」 とか、僕に彼女ができたときに限って 「娘さんのために頑張らないといけないから、恋愛なんかしている時間はないね」 などと言われ、どのように返答してよいのか困ることがありました。中には、女性の写真を持ってきてお見合いをさせられそうになったこともあり、その時はさすがにビックリしました(笑)
励みになる声かけは「こちらの事情に耳を傾けてくれること」
この他にも、娘の教育のことや将来のことなど、いろんなことに関して声をかけてもらいました。 それらに関しても、ここまで紹介した例と同じように、元気や励みになった声かけがある一方で、ちょっと悩んだり困ったりしたこともありますが、すべてが僕と娘のことを思ってくれたことには変わりはないので、結果はどうであれ全部に感謝をしています。 でも、その結果の違いは何だったのかを今考えると・・・ ここまで読んでくださった方は、もう気づいていますよね? そうです! 元気や励みになった声かけの最後には、すべて「?」がついている質問からスタートしていて、僕の話を聴こうとしてくれる想いが詰まっていたような気がします。それらは一方通行ではなかったし、一般論やその方が持っているあるべき論などは全く含まれていませんでした。 だから僕は返答の内容に気を遣ったり、なにかを咎められたと感じることもなく、気持ちよく話を聴いてもらいながら会話することができたのだと思います。その結果が僕の元気や励みに繋がっていたのでしょうね。 もし、みなさんの周りに心配で気になる誰かがいて、どんな感じで声をかければよいか、迷うことがありましたら、ぜひ「?」をつけた質問形式の声かけから始めてみてください。その際も暗に責めたり一般論と比べたりしないで、それぞれのファミリーの「今」にフォーカスしながら、お互いの共感を引き出し合うような会話でアプローチしてみてくださいね。きっと嬉しそうに話をしてくれるはずです。 そして、皆さんがお子さんと接する際にも同じような声かけを心掛けてみてください。お子さんが、いつも以上に楽しそうに話してくれると思います。 最後まで読んで頂き、ありがとうございました。すべての親子が幸せになりますように!
文・構成/ひまわりひであき