妻に「生命保険に複数加入してほしい」と言われました。「遺族年金の廃止」が不安とのことですが、50代で貯蓄「2000万円」あれば大丈夫ですよね? 住宅ローンも完済しています
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)、は行 報酬比例部分、老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 より筆者作成 図表1の金額を計算すると「9333万1375円(収入)-7360万円(支出)=1973万1375円」と、必要保障額に対して余裕があることが分かります。 つまり、今回仮定したケースなら貯蓄が2000万円あれば遺族が生きていくのにかかる費用は賄えるでしょう。 ただし、遺族厚生年金の受給期間が5年になるという話が出ており、もしこのケースで5年の給付となった場合、貯蓄2000万円だけでは1000万円以上の不足となります。 必要保障額に対して足りない分は、生命保険に加入したり支出を見直したりといった対策が必要です。万一の時に備えて余裕を持った資金準備をしておきましょう。
まとめ
50代で貯蓄が2000万円あるとしても、遺族の収入から支出を差し引いた遺族の必要保障額が不足している場合は、生命保険への加入も検討すべきです。 遺族の必要保障額は「遺族の支出-遺族の収入」で求められ、貯蓄2000万円を含む遺族の収入が支出を上回る場合は、必要保障額に対して資金に余裕があります。 ただし、遺族厚生年金の受給期間が5年に短縮されたり、中高齢寡婦加算が廃止されたりといった制度の見直しが検討されており、実際に制度が改定される可能性もあるため、余裕を持って資金を準備しておくことが大切です。 生命保険の種類によって保障範囲は異なるため、生命保険への加入を検討する際はいくつかの保険を比較し、場合によっては複数の保険への加入を検討してみましょう。 出典 日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額) 日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額 日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額) 日本年金機構 は行 報酬比例部分 執筆者:梅井沙也香 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部