19歳の作家・日比野コレコ 執筆は「VRゲームに近い」 最新作の主人公は“恋愛に生きるモモ”
■創作のための“メモ”
日比野さんは、執筆のために普段から印象に残った言葉や熟語、大ファンだという松本人志さんの言葉もメモしているそうです。インタビューでは最近見つけたというお気に入りの熟語を教えてくれました。 ――執筆にいかすため普段から言葉をメモしているとか? 日常で見つけためっちゃ面白い二字熟語とか、小説に使いたいなっていう熟語とかをよくメモしますね。 ――最近メモしたものはなんですか? 『鯨飲的』っていう言葉があって。すごく面白くてメモしました。意味があると邪魔なんですけど。(見た目が)すごいよかった。【※「鯨飲」…(鯨が水を飲むように)多量に酒を飲むこと】 ――メモは探そうと思って探している感覚ですか? うーん、なんでもメモしますね。友達が「俺らの世代はこっから絶対よくなるから」みたいなことを言ったのとか。私たち10代の世代って、これからよくならへんということを大人たちに教えてもらってきた世代じゃないですか。この発言いいなって思ったのとか、そういうメモはします。 ――これまでの2作を踏まえて、ご自身の強みを教えてください 「言葉がおもしろい」とか「比喩が面白い」とか、「10代の生き方をよくわかっていない主人公たちのことを書いてるよね」って褒めていただくことは多いんですけど。でも私は小説として、物語としてすごく強度のある面白いものができていると思っていて。だから面白い比喩とか、褒められている文体のグルーヴ感とか全部抜いたところで、私の面白い要素は残ってるぞって思います。