19歳の作家・日比野コレコ 執筆は「VRゲームに近い」 最新作の主人公は“恋愛に生きるモモ”
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2022年に『ビューティフルからビューティフルへ』で、河出書房新社が“新人の登竜門”として開催している『文藝賞』を、当時18歳で受賞しデビューした作家・日比野コレコさん。2作目を発表した日比野さんに、普段からしているという“メモ”について、また執筆との向き合い方などについてお話を伺いました。 【画像】作家・日比野コレコさん 2003年 奈良県生まれ 19歳 現役の大学生 1作目発売からおよそ1年。10月27日に発売された最新作『モモ100%』では、恋愛に生きるモモの学生時代を描いた物語。“恋愛こそ武器であり革命、それ以外は退化だ”と恋愛に生きるモモと、そんなモモの全てを受け入れる星野、2人の恋模様が描かれます。
■「考えるより先に書いていた」 幼少期から物語を創作
日比野さんは、2003年奈良県生まれの19歳。現在は大阪に住んでおり、大学に通いながら作家として活動しています。そんな日比野さんが物語を書き始めた理由とはー。 ――小説を書き始めたきっかけはなんでしょうか? 私は書こうって考えるより先に書いていたほうの作家で、幼稚園とか小学校の頃から文章を書くのがずっと好きでそのまま来てしまったって感じ。きっかけとかはないかもしれない。本をいっぱい読んで、なぜか小説を書いていたみたいな感じです。 ――これまでに2作出されて、現在3作目も執筆中ということですが、共通しているものはありますか? 最後は『祝福』で終わりたいっていう信念みたいなものが昔からあって。1作目も2作目もめっちゃかっこいい終わり方をするんですよ。ずっと三人称で書かれていたのが最後一人称になって、読者に直接語りかけるみたいな。そういうところは変わらないかなって思いますね。大好きなところなので。
■物語を書くことは「VRゲームに近い感覚」
1作目では悩みや問題を抱える高校生たちの群像劇を、2作目では恋愛に生きるモモを主人公に描いた日比野さん。執筆はどのように行うのでしょうか。 ――書いている時はどのようなことを考えて書いているのでしょうか? 書いてる時の感覚っていう話やったら、皆さんの感覚からするとVRゲームに近くて。自分が書いてるっていう認識はあんまりなくて。小説の中を進んでいるみたいな感覚の方が近いかもしれない。 ――VRゲーム、おもしろい例えですね 自分で書いている時に体験しているみたいな。体験していることを書いてるって言われればそうで、小説を書きながら、自分の体を体験しているって認識していて。 ――1冊の作品として作るときに意識していることはありますか? タイトルを決めるのはいつも早いんです。タイトルを結構最後の方に持ってくることが(多い)。『ビューティフルからビューティフルへ』っていう小説は、最後「ビューティフルからビューティフルへってことなんやろうな」で終わるし、『モモ100%』も最後のページに「モモは100%だよ」みたいな言葉が出てきて、タイトルでうまく小説を言いくるめる、言い当てるみたいなのは大事にしています。